toshimichanの日記

ブログの保管所

汚れた栞

汚れてしまった栞を
挟んだページに綴られた
憂鬱と不安


行く先を
見付けなければならない
真っ白なページには
ペン先を向けられず
落書きすら出来なかった

あいつらはみんな
ここに何かを見付けて
思い描くビジョンが
あるのだろうか

俺だけが
取り残されたこの椅子で
ため息に汚される
ページから目を背けてた


毎日が楽しくて
辛い事ばっかりだったけど
その瞬間を重ねるのに
精一杯で
それが
今を生きてる俺らしさだった

間違っちゃいなかったはずだと
振り返りもせずに
突き進んで
迷いを楽しんでた
奴らと一緒に

突然、手渡された
将来を決める決断に
共に遊んでいた奴らは
そこには描けない

俺達は
この真っ白なページの中では
互いを離れて
一人で自分を
見詰めなければならないのか

間違えてはいなかった
だけど
それはそこまでの特権
許されていた青い空の下
俺達は
汗にまみれて
泥だらけだったんだ

何に対しても
憧れなんてありはしない
何がしたいなんて
思い付きもしないんだ

何も見て来なかった
汚れた大人の世界なんか
世の中のルールに
縛られるのが嫌だったんだ

何を今さら
ルールに飛び込めだなんて
牙を剥く事が楽しかったのに
牙を抜く事がこのページに
描かなければならない
ビジョンなんだろうか

七三でスーツにネクタイ
爽やかな笑顔

世の中を食い散らかした
灰色の牙は
真っ白なページの
栞になんてなりはしないんだ