toshimichanの日記

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たったそれだけの事

お久し振りでございます。
春先とあって、色々と忙しぶってしまいがちな今日この頃。
年金と失業保険だけでは生きては行けぬ世の中を渡り歩かねばならぬ故、ジタバタしております。
大手企業のお偉いさん達の収入は物価上昇率よりも遥かに増えて行っている中で、下級平民の時給は一向に上がる気配も見せずに、衣食住の生活水準は地べたを這いつくばるばかりで御座います。
あっ、ついつい愚痴ばかりが、、、
横浜のスラム街にも春は分け隔てなくこゆる。







長い長い沈黙が「ごめんね」じゃなく「ごめんなさい」の言葉で心が欠け落ちて行った
少しの沈黙の後の「ありがとう」で見事に砕け散った
それが、お互いどこにも矛盾を感じない最も調和のとれた別れ方だったはずなのに
視野の狭い恋愛の顛末なんてこんなもんなんだ







遠くから小走りで近付いて来た彼女が、
「遅れてごめんなさい。」
気を使わせたくはなかった俺は咄嗟に、
「大丈夫です、俺も今来た所です。」
息を整えながら、眼差しに僅かな疑心を込めながら、
「えっ、それじゃ私との始めてのデートに遅れて来たって事ですか?」
「えっ?・・あっ!・・・うん。」







自ら語らない事は聞きもしなければ、
尋ねもしなかった。
疑念も持たなければ、
心に留め置かない様にして来た。
無関心ではなく一歩離れた放任。
信頼でもなく信用でもないけれど
ただなんとなく
それでいいんだと
疑問も抱かずに納得して付き合っている







あれ?多分、昨日と同じ笑顔で会ってくれていると思うのに、今日の笑顔は柔らかく温かい感じがするのは何でなんだろう。
気のせいかな?
心なしか声の質も軽やかに明るく聴こえているような。
何かいい事でもあったのかな?
そんな事を俺が尋ねるのもお門違いだしセクハラだから、いつもと同じに接していよう。
でも、可愛いな、綺麗だな、素敵だな。
「ねぇ、ちょっとあなたに尋ねたい事があるんだけど、いいかなぁ。」
過去いちの飛びっきりの笑顔をこちらに向けて、
「私とお付き合いしてくれない?彼女にして欲しいんだけど。」







爪が手のひらに食い込むくらいに強く拳を握り締めていた。
足元に描かれたたった数センチ幅の白線を目指して走り続けていた日々が、今のこの瞬間に全てを結果として明らかに突き付けられている。
今更、後悔する事なんて何もない。
己に対して言い訳をしない為に、ここまで自分を追い込み、やれる事はやって来た。
言い訳なんて出来る分けもなく、惨めにこれが己の姿なんだと素直に受け止めるしかなかった。
なぜ悔しいのだろう。
どうして俺は拳を握り締めているのだろうか。
もう、明日から走る必要がなくなったと言うのに、あの辛さからは解放されたと言うのにどうしてこんな虚しさに負けてしまいそうになっているのだろうか。
俺はこの拳の中に、一体何を握り締めているのだろうか、

怖くて手が開けなかった。







二度目に貼られた値引きシールが半額だったので、つい手を出して買ってしまった。
きっと多分、賞味期限は今夜半までで明日の朝には切れているんだろう。
それでも、この値段で今日のこれからの時間帯をやり過ごせるのならば、これは無駄遣いにはならないはずだと信じて半額の値引きに誘われて部屋に持ち帰った。
元の値段だった
俺に取ってはここまで値引きされなければ絶対に手を出さなかった、価値の下がった売れ残り。
ちょっとおごそかにガサゴソとパッケージを開いて、夜のお楽しみ。

夜が明けて朝になり目が覚めた途端に、急激な腹痛。
やっぱり駄目だったんだ。
価値の下がった、値引きされた「愛」なんて物に手を出すもんじゃなかった。







「ねぇ、ちょっと手を貸してくれる。」
始まったばかりの映画を腰を据えて観ようとテレビの前で胡座をかいていたら、手を引かれてキッチンへと連れて行かれたんだ。
「ちゃんと手を洗ってからね。」
そう言われて、言われた通りに手を洗う俺。
「それじゃ、戻ろっか。」
「なぁ、手を洗ってからじゃないと駄目な仕事の?」
「そ、清潔なお手々でお願いしたいのね。」
元のテレビ前に俺を元通りに座らせてから、
「折角一緒にいられるのに手が空いてるんだったら、ずっと触ってて欲しいのね。
一生懸命にしなくてもいいから、指だけでもいいから中に入れて置いて欲しいの。
ねぇ、私、無理な事は言ってないよね?」







この空には、いったい何色の絵の具を交ぜたら俺の心の背景に相応しくなるんだろう?
この道は、いったいどんな人との出逢いの場へと続いているのかな?
この背中に浴びせ掛けられて来た、哀れみや非難は、背負ってる俺には見えやしないけれど、軽くないのは肩で感じてる。
道端でどれ程見知らぬ誰かに何度踏みつけられようとも、
どれ程の雑草が花を咲かせるように、そしてその一つ一つに名前がちゃんとあるように、この俺にだって、きっと花は咲かせられるんだ。
歪んでたって花なんだ。
汚れてたって咲き誇るんだ。
名も無き雑草として誰の目に触れずとも、この何色でもない空を仰ぎ自分なりの花を咲かせるまで俺は・・・







「もう二度と約束なんかしないから、
これが最後の約束だから、
ねぇお願い。」

泣きながら差し出された小指の爪に、
降り出した雪がふんわりと舞い降りて
君の体温を少しだけ奪っていた。

思わず、
ポケットの中に突っ込んだ両手を握り締め、
「最後にもう一度だけ会って。」の
お願いを果たしている自分の弱さを後悔していた。

二人の間には、余りにも冷たい雪しか降っていなかった。

差し出された小指が震えながら
ゆっくりとしおれる様に畳まれて行くやるせない光景を睫毛にとまった雪が遮る。

彼女の頬には、滴が幾筋も伝わり、
それは涙なのか、
それとも溶け落ちた雪なのかは
俺にはもうどちらでも良かった。

今まで交わした全ての約束は、
「さよなら」の一言で、
花びらの如くにハラハラと
舞い散るはずだった。

雪なのか、花びらなのか
足元にまで至らずに消え行く願いを
踏み潰す事もできずに
拒む心を瞳に籠めて視線を結ぶ。

恋人になるということは地雷が増えるということでもあるのだろうか。
思いもよらぬ真っ直ぐな目力に身の毛がよだつ。

たから嫌だったんだ。

俺が俺で在るべき俺の姿をそのままに、
包み込む様に慕ってくれる禿の幼女の如くの直向きさ。
そこから吐き出される願いの前で俺は情けないくらいに無力なんだ。







抱き締めていたら腕の中で君の呼吸を感じた瞬間に、つい溢れ出た「愛してる」の言葉が君の肩越しに零れ落ちてしまったんだ。
もちろん、嘘を吐いた積もりなど全くなかったけれど、それを真実にしてしまえる度胸はその時の俺にはなかった。
背中に回している手のひらが急激に昂る鼓動を感じ取り、俺の言葉が君の何処に届いたのかを知った。
一度吐き出してしまった言葉を取り消せる魔法なんて、この俺に使える分けもなく、
「嬉しい」と胸に顔を沈めてくる愛おしさに心が押し潰されてしまった。







遥か果てしない三年を思い不安の中で途方に暮れてた教室の隅っこ。
色も温度も感じられなかった見知らぬクラスメートが突然に垣根のない笑顔で教室の景色を手の届く広さに縮めてくれた。
それからの年月は、振り返れば掛け代えのない果てしない一瞬。







五年間も一緒に暮らして来た顛末の瞬間に、過去に一度も見た事のない見知らぬ他人の顔をした君が目の前に立っていた。
いつだって、どんな時だって探ろうとすれば、その気持ちは大体予想ができてた表裏のない素直で率直な分かりやすい君の表情が、今はどうしても読み取れない。

自分をそんなに酷い(冷たい)人間なんだと認める事もしないままに、
憎まれたっていいんだ、ただただ俺をいつまでも覚えていて欲しくて傷付ける事を選んだんだ。

それが正しくはなかった事を、今の今までずっと隠し持っていたその表情一つで如実に言い露す冷淡な無表情が、ある意味で「さようなら」に相応しかったのかも知れない。





この中途半端さ加減が俺らしいですねぇ。

なんちゃって

終わらせるのには、もう既に遅過ぎる年月を俺達は過ごしてしまっていた。

いつもとは違う、居心地の悪い違和感が漂う君の隣に、
いつもの様に当たり前に胡座をかいて座り、この場の雰囲気に合った
思い付く限りの適切な口火が切れる言葉を探していた。

重苦しくのし掛かる僅かばかりの時間でたちまち疲弊感に襲われ考えに考えた挙げ句に、


「ありがとう。」
陳腐で在り来たりな、それでいて多分、今の気持ちを素直に胸に治められる言葉が、不意に口先から零れ落ちてしまった。

なんだ、こんなしっくりとした当たり前の気持ちを表す言葉があったなんて、どうして直ぐに思い付かなかったのかと、
下卑た言い訳ばかりを思い浮かべて、体裁ばかりを取り繕おうとしていた自分のひねくれ方が嫌になった。


俺が呟き零した言葉が、足の裏に染み込むほどの間も空けずに、
「ごめんね。」
聞き慣れた君の声が雫の様にポツリと静かだった心の水面に波紋を広げ、それが妙に納得の行く応えだったかの様に受け止められたんだ。

引き寄せ合う磁石の様に各々の視線が引き付け合い結び合った。
そして二人は、歪む表情を堪えもせずに自然に抱き締め合っていた。

肩に脇に、鎖骨に胸板に、しっくりと収まる抱き慣れ親しんだ彼女の身体から、いつもの体温が伝わって来る。
この身体を何よりも大切にと慈しんで、
この人を他の誰よりも幸せにしたいと願って暮らして来たはずなのに。

耳元で繰り返される「ごめんね」と「ありがとう」に付け加えた互いの名前が、聞き慣れたいつもの響きではなく、弱々しく震え、抱き締めている腕の力が削がれていった。



嗅ぎ慣れたシャンプーの香り。
うなじに自然と収まる顎の定位置。
触れ合う素肌の耳と耳の感触。
背中の柔らかな曲線にぷにっと指が食い込んで、肋骨で彼女の呼吸を感じていた。


一緒に暮らしてきた日々は常に愛おしくて、その存在の嬉しさと有り難さを、なんとかして表現したくて、解って欲しくて、感じ取りたくて、いつもいつも力いっぱいに抱き締める事しか出来ていなかった。


肩に涙の温もりを感じながら、耳元で力なく繰り返される俺の名前とごめんねは、
その一回一回毎に気持ちを打ちのめし、
確実に俺の心をえぐり取っているのを感じていた。
この耐え難い痛みは、多分、
俺が生きている限り心のどこかで常に繰り返され続けるのだろう。


いつもと同じ、夕食後の寛ぎの時間帯。
テーブルの上には、たった今食べ終えた食器や調味料が並んで、
いつもの様に君の隣に座る位置を変えて並んでテレビを観たり、話をしたり。


ここを終わりの場としよう。


いつもの日常を過ごす中で、二人が離れなければならない現実を何処で迎えるべきなのかを話し合ったんだ。

このマンションのドアー口で後ろ姿を見送るよりも、駅の改札口でバイバイと手を振り合って見届けるよりも、
二人でイチャイチャしながら過ごしていた、この食卓のこの夕食後のこの時間を選んだんだ。


立ち上がったら「ごめんね。」を封印して、
「行ってきます。」に言葉を変えて。
「ありがとう。」を「気を付けてね。」
互いに小さく手を振り合って、
軽く唇を重ね送り出す。

お互いに、出会った時の始めて交わした時の言葉を覚えてはいなかったのだし、
付き合いを始める時の気持ちの受け渡しもあやふやだったし、二人で暮し始めた日にちさえも曖昧だったから、私達二人が「さようなら。」でわざわざ区切りを着けて別れる事はないよね。と、
「行ってきます。」と「気を付けてね。」を選んだんだ。

いつもの日常をいつもの様に過ごしていられた、その瞬間が何よりも幸せだったんだと、心の傷として残す為に、
互いが互いを赦さぬ様に戒める為に、



俺は、
この食べ終えた食卓の光景を忘れはしない。







なんちゃって。

140粒

先っぽを絞るような不規則な締め付けと裏筋が圧迫される快楽についつい我を忘れてゴツゴツと前歯が恥骨に当って痛みを感じる程に突き動かしていた
ふと見下ろせば胃液にまみれた彼女が白目を剥いてしまってた
慌てて腰を引こうとしたら両手でお尻に抱き付いて自ら動き出す健気な彼女の姿が股間にあった







「さようなら」と視線を逸らさず目を見開き見詰め合いながら交わしたキスの味はそれ迄に数え切れない程に交わしたキスとは違い黒蠍の毒牙に刺されたような耐え難い痛みを伴うキスだった
それが彼女が今感じている痛みだと理解した瞬間に強く抱き締めながら、これが最後で良かったと安堵する俺がいた







「ねぇクンニして」無茶苦茶な事を平然とした口調で頼まれた。
えっと、俺らってさ、そんな事をする様な仲だったっけか?
ぶっちゃけ、俺に出来ない頼みじゃないってゆーよりも寧ろちょっと自信があるからその頼み、きいて上げるけどさ、当然その覚悟はもう出来てるんだよね?







鈍色のずっしりとした重みを感じるため息が背中に覆い被さった
それはまるでこの場から逃がさぬ様に両肩に回された腕で俺を個縛して浴びせ掛けられた
「家まで送るよ」その言葉を打ち消す様に「駄目になるのを分かっているのにどうして優しくするの」背負い馴れた重さに一歩も歩き出せず佇んでしまった







夜空を見上げて流れ星を探してた高原の夜。
風の冷たさに冷え切った唇を重ねた瞬間に流れた星は、もう既に僕の願いを聞き届けてくれていた。







堪える事なく今の有りのままを晒け出せますか?
気の済むまで泣いて居られる場所はありますか?
項垂れる心を預けられる胸はありますか?
流れ落ちる涙を拭ってくれる指は頬の近くにありますか?
枯れた涙を労ってくれる温かさは貴方の側にありますか?
思う存分泣きなさい貴方に必然なのは泣く事だよ







ちょっとした恐怖さえ覚えるその可愛いらしさに俺は目の前に居る彼女が現実に存在している女性であると認識さえできていなかった
ましてやその彼女が事もあろうか私と付合って下さいと告白をし始めているなんて
なんなんだこの生き物はこの俺と同じ生物だとでも思っているのだろうか?
ふざけるなよ宇宙人め







それは当たり前じゃないって事を、
日常的に当たり前であるかの様に感じていられる事が、
本当の幸せなんだろうなぁ。







普段は明るくキャピキャピしてて笑顔が絶えない、ちょっとギャルっぼい可愛いキャラだから脱いだ途端に真顔になって大胆に豹変しても引いたりはしなかったけどさ、くぱぁと広げてテラテラに濡れてるソレをいきなり鼻先に突き付けて来るのは開放的過ぎやしないかい?







会った瞬間の笑顔と帰る時の哀れで淋しそうな愁い顔
ちょっと会っても一日中一緒にいてもその表情の顛末に変わりがないのは過ごした時間の濃度じゃなくて常に次が見えない一期一会の覚悟があるからなのかな
そんな辛さを強いている罪は何を以て償ったとしてもその代価はその笑顔には見合わないんだ







言葉にする事で魂が込められる言霊ってのがあるように、気持ちを文字に現す事で文字霊ってのも存在するような気がする。
だから、たかが気紛れで書いた駄文であったとしても、受け取る側の心にどんなふうに届きどんな浸透圧を掛けるのかを鑑みる必要はあるのかも知れない。







貴方の価値観に私の価値観を合わせようとは思わないけど、その価値観を理解しようと歩み寄る積もりでいるから、だからできるだけ丁寧に、それを分かるように私に教えて。
それが寄り添うって事だよね。







愛する人と付き合うよりも、愛してくれる人を愛した方が、より幸せになれるんだ
例えば、鏡に映っている自分に己の気分を見い出すよりも愛してくれている人に「ありがとう」をどんな形で伝えられるかで今の自分を感じ採れる







突然、予期しないタイミングで心を掴むような言葉を掛けてくれるから貴方はズルいよね。
いつでも気遣ってくれていて、いつの間にか気持ちを救い上げてくれるから、そんな存在を好きにならない分けないじゃない。
それってズル過ぎない。







イキ疲れてへばってる骸の様な女体を両手で抱え上げポッカリと口を開けたままの肉穴を目掛けて散々お預けを食らってイキリ立っていた一物を突き立てた
長時間に渡りあらゆる異物を突き込まれ続けていた女の肉穴は真っ赤に充血して不満をため込んで硬く怒りに満ちた一物よりも遥かに熱く熱を帯びていた







貴方を思い出して「逢いたい」と繰り返し切なさを募らせている毎日が私の一部分になって、貴方がいなければ生きて行けない私が作り上げられてゆくのね。







今、貴方の目の前で咲いている花をどんな目で見ていますか。
その花を綺麗だと思ってくれますか。
どれくらい眺めていられますか。
その手で触れてみたいとは思いませんか。
自分の手元に飾りたいとは思いませんか。
その花は今、貴方のためだけに一生懸命に花を咲かせています。







なぁ、もうそろそろ下の名前で呼んでもいいだろ。
えぇ~っ、私、そんな部分に名前なんて着けて欲しくないな。
因みにこんな部分にどんな名前で呼び掛ける積もりなの?
ほら、ちょっと呼んでみてよ。
こら、こんな所で脚を開くんじゃない!







壊れてしまう位に強く強く抱き締めながら自分の無力さに押し潰されて泣いていた
できる事ならこの場から逃げ出したかったけど、腕の中にある不安に胸ぐらを鷲掴みにされタコ殴りにされているしか自分の価値を見い出せずに只々一緒に泣いていた
ただ恐かっただけで決して共有できてた分けじゃないんだ

書いてみた 2

朝起きたら雪なんか積もってんの。
昨日はあんなに晴れてたのに。






「好きで好きで堪らないんです。」

突然の身に覚えのない告白に、その言葉の意味が理解できなかった。

今、彼女の言っている「好き」と言う言葉が余りにも唐突過ぎて、その単語が何を指しているのか、どんな物を堪らなく好きになってしまったのかが俺には思い当たらなかった。

そう言えば、確か数日前に一緒に行った居酒屋でイカ飯を食べながらにこにこしながら美味しいを連発していた事を思い出した。

いやいや、更に考えてみたら、たかがポテトサラダに対しても、嬉しそうに凄く美味しいと言っていたはずだ。

そう、あの時の彼女を思い返してみたら、あの居酒屋で頼んだメニューの殆んどを楽しそうに、美味しそうに食べていた様な記憶がある。
ん?そうすると、彼女は居酒屋が好きと言っているのだろうか。

もう一度、あの店に連れて行けと、わざわざ仕事終わりに呼び出してまで、改まって、しかも面と向かって言わなければならないような案件なのだろうか。
いいや絶対にそれはない事だと即座に理解はできた。

何故なら、社内ではぶっちぎりでダントツの美貌とスタイル、ファッションセンスを誇っている彼女ほどのビジュアルがあれば、安っぽい居酒屋なんかではなく、
自社他社を問わず、世間のイケメンと呼ばれているシュッとしたエリートさん達がどこぞの高層ビルの綺麗な夜景の見える高級レストランで豪華なディナーに誘われる事など日常茶飯事なはずである。
そんな彼女が清潔感の欠けた身嗜みにも気を使っていない、くたびれ果てた俺としょぼくれたリーマンの溜まり場の居酒屋に湿気込む算段などするはずはないのだ。





あの時は、帰宅途中に歩いていたら、突然に後ろから声を掛けられて、お腹が空いちゃったと言う話題からの流れで、たまたま駅前の居酒屋に入っただけの、言わば偶然と成り行きのノリからの食事だったけれど、
後々で考えてみたら、この彼女とは仕事上での接点は少なくて、会社でのデスクの位置が近いと言うだけの他部署に所属している高嶺の花のOLさんに過ぎなかったのだ。
確かに、社内では近くの席に位置しているので毎日毎日顔は合わせて挨拶は交わしているものの、特にそれ以上の身のある会話を交わした覚えもなければ、親しみを感じるような関係ではなかったはずだったんだ。

それなのに、
特に女性慣れしている分けでもなく、彼女に対して下心があった分けでもなかったはずのこの俺が、何故か通勤途中の帰り道で彼女と交わした「お腹が空きましたね。」の合意だけで、一緒に居酒屋で夕食を伴にしたなんて自分でも信じられなかったんだ。


もう一度、あの店に行きたい。と言っているのだとしたならば、「好きで好きで堪らない。」と言う出だしの言葉としては、何か主たる目的語が足らな過ぎる事にやっと気が付いた。

「えっと、それは、もしかして俺にもう一度あの居酒屋に連れて行って欲しいと言っているのかな?」

これがこの俺に対しての告白などと言う勘違いをして、上ずった態度を取って変な恥を掻く事を避けるための安全策だったが、恥ずかしそうにしながら目の前に立ち、上目遣いではあるが真剣なその眼差しは、逃げようもなく明らかに俺に向けられていた。

「貴方が好きです。」

真っ直ぐに俺と視線を合わせ、改めて俺と対峙する彼女。
この彼女があの居酒屋であんなに楽しそうに食事をしていた、あの笑顔の意味がなんとなく理解できてしまった。

「そうなんだ。」

我ながら間抜けで、的外れな応えをしてしまったと思った。

自らを弁護させて頂けるのであらば。
世間様で言われるところの、生え抜きゴリゴリのイケメンエリートさん達が、ありとあらゆる方角から大量破壊兵器や泥まみれの姑息なゲリラ戦法などを駆使して攻略しようとしても、難攻不落で鉄壁な要塞とでも言うべき彼女が、よもやまさか戦意など全くない、田んぼの中を這いつくばって草むしりをしていそうな土着民族的な存在のこの俺に対して、何をどう間違えも決して言ってはいけない言葉だった。

貧しくみすぼらしい土着農民だったとしても、なにも社内の高級官僚に対して卑屈になったり後ろめたさを感じる必要性は全くなく、自分のやるべき仕事を自分なりにきっちりとこなしている以上は己を誇示はしないけれど、どこぞに逃げ隠れする必要もなはずなんだ。

ポリシー?アイデンティティー?在るべき姿で当たり前を実行しながら生きて来た。
と言う空元気が虚しくも言葉には表せはしなかったんだ。

「もしかして、何かの罰ゲームかなんかなのかな?
誰かと駆けをしてるとかなの?」


決して卑屈な気持ちで返した積もりではなかった。
ごく自然に頭の中に浮かんで来た言葉を躊躇いなく口にしただけだった。

「なんでそんな風に受け取るんですか。
酷い。
私をどんな女だと思ってるんですか?」


明らかに少しキレ気味な口調で切り返して来た彼女はツカツカと俺ににじみ寄って来るのだった。

そのまま俺が両手を出して彼女を包み込んでしまえば、ごく自然に抱き合えてしまう様なそんな距離感にまで近付いていた。



JRを越える跨線橋を渡った駅外れの路地裏。左側には廃タイヤで造られた恐竜やブランコがある公園が見えている。



男とはゲスな生き物である。
それまでは、いくら綺麗な女性であっても、どんな魅力を溢れさせている女性だったとしても、手の届かない高嶺の花に対しては不埒な妄想などはい抱いては来なかったはずなのに、いざ、射程距離の範囲内に足を踏入れて来てしまった獲物に対する嗅覚のエゲツなさは、この見目麗しき彼女に対しても例外ではなかった。

手に入るかも知れない。と思った瞬間にあらゆる方向からの抜き差しならぬチェック事項が脳内を所狭しと駆け巡ってしまうのだ。

髪の色艶や肌の質感、唇の厚みや形。
耳の向きや瞼の一重二重。
顔は好みか、スタイルはどうか。
おっぱいの大きさは当たり前で、ウエストのクビレ具合や足首の締まり。
脹ら脛の曲線はどうなのか。
それら外観のチェックは、あくまでもさりげなく、相手に気付かれないように慎重に丁寧に、あらゆる想像を膨らませながら推理を張り巡らせてしまった。



ゲスな欲目を抜きにしても、絶品の一言に尽きる女性だった。





完。
なぜ書いた?
ストーリーや構成とか脚本とか考えないのかね?
オチはどうした?エロ要素もないんかい。


ったくもぅ。

なんの積もりで書いたの?

その人の美しさは、まるで写実主義の高名な画家が理想とする美人像を空想して描いたような美しさだった。
と言うよりも、その想像上の世界で二次元的にキャンバスに描かれた絵画が現実の立体女性として目の前のしかも手の届く位置に立っている事が信じられなかった。
その人はもはや女性と言うよりも、女性美を具現化した美術工芸品としか捉えられず、何物にも例えがたい神々しさとも言える美しさを称えていた。

同じ人間としての手足を持ち、同じ人間としての機能を有する身体が何故にこれ程迄に美しくなければならないのか。
女として機能すべき身体がどうして、こんなにも麗しい造形を画していなければならないんだろうか。

その余りにも美し過ぎる女性の曲線美を目の前にして、男であるべきこの俺は、そこにある穢れなき純粋美に威圧されてしまっていた。

確かに、衣服を纏っていた彼女の所作には、その片鱗を覗かせていたのを薄々は知り得てはいたけれども、いざ、このシチュエーションに至った今、その圧倒的な存在感に為す術を失っていた。


俺は、自慢になどにはならないが、この年齢になるまでには、人数は少ないけれどもそれなりの恋愛経験を重ねて来た積もりだった。
過去には、誰もが羨むほどのビジュアルをした可愛い彼女との同棲生活などをして女性に対する免疫的な精神力も持っている積もりだった。

なのに、この彼女の裸身を目の前にして俺は、全く持って性的な欲望が微動だにしないのだ。


静かに吐き出される呼吸の動きが感じられるほどの距離にある胸は、多分、おそらく巨乳と呼んでも差し支えない程の大きさを誇る見事な半球体を成し、その白き頂上には可憐な花の蕾の様な乳首が添える様に乗っている。
もしも、彼女が母になった時に、こんなにも美しい曲線美を持った柔らかな半球体は必要なのだろうか。
肌目の細かい滑らかな肌を僅かに波打たせている肋骨の凹凸が無駄な皮下脂肪の少なさを物語っている。
お腹に向かって無理なく柔らかに絞り込まれてゆくウエストラインを支えているのが、その下でパンと張り出した豪快なヒップ周りのふくよかで厚みのありそうな皮下脂肪を蓄えた腰周り。





逆ハート形の大きなお尻に括れた腰がギュッと収束してゆく柔らかなライン。
そこを両手で掴み背骨に向かって突き上げる。
時より背中の幅よりもはみ出して大きく揺れ動く乳房に手を伸ばし五指を食い込ませ握り締る。
パンパン叩き込む音に合わせて尻肉が波打ち黒髪がさんざめく。
位置を変え角度を変え時々押し込んだままグルングルンとグラインドをすれば、先っぽにグリグリと押し当たる子宮口の圧力を感じられる。
倒れ込もうとする上体を羽交い締めに押さえ着けて臍をめがけて突き上げる。
温かな汁が玉袋を伝わって流れ出ているのを感じながら、その滑りの間に指を這わせて捏ね回す。
その指を洗い流すかの様に突き上げにシンクロした熱い飛沫が吹き出し始める。
ビクビクガタガタと小刻みな痙攣と共にグイグイと収縮して俺の突き上げを妨害して果てる。
だが、そんな事は俺には関係ない、問題ない
力を抜いて崩れ様とする体を支えながら続きを再開する。





快楽に打ち拉がれる身体の表現力の美しさは、それを与えて上げられた者に対する称賛であるかのようにも感じられてしまうのだ。

特に痙攣を伴った臍付近の波打つ脈動は、胎内に沸き起こっているであろう苦痛にも似た耐え難い快楽の余韻を現し、その脈動に同調して競り出したりすぼんだりする股関のニ穴が堪らない卑猥さに満ち溢れている。

紅潮して汗みどろにまみれた顔の表情は、平素に見せている知的な美貌からはとても想像できないほどの呆けた阿保面を晒している。

半開きの上瞼に眼球が半分以上隠された状態の虚ろな白目。
ポカンと明けた口の中央で中途半端に浮遊している舌。
悲鳴とも嗚咽とも着かない叫びを繰り返し続けていた声はすっかりと枯れ果て、荒く乾いた呼吸音と共に喉の奥から絞り出すように分けの分からない言葉を発している。

美しくも可憐に咲き誇っていた見事な胡蝶蘭の花を興奮の余りに手荒くも無惨に全てむしり取り、靴底で踏みにじってしまった後で我に返ってしまった様な寂寥感に苛まれていた。

なんて事をしてしまったのだろうか。
今まで数千回はして来てであろう、愛すべき女性とのセックスでは一度も感じた事のない後悔染みた虚しさに襲われていた。

手に掛けてはいけない神聖な領域に土足で踏み込んで、幾つもの大罪を犯してしまった後の様な罪悪感。

こんな事をしでかしてしまった俺はこのまま生きていていいのだろうか?
汚れても尚、そこはかとなく神聖な空気を纏っている彼女を眺めていると希死念慮のようなやるせなさに陥っていた。





完。
なんでやねん!

140粒の色

雪なのか雨なのか?得体の知れないスランプがどんよりとした空から降り注いでまして、文字を読む気にはなるけれど書く気にはなれないんですわ。

まっ、書く必要性などない身の上なんで全く困ってはいないのですが、常日頃から無意味で不気味な文字列を並べ立てては自己満足を得る儀式を崇拝する宗教の信者なもので、下らないエロ思想や歪んだ恋愛観が頭の中を蝿のように飛び回ってしまうんです。

えっと、、、どなたか天上から吊るす、あのクルクルのネバネバした蝿取り紙を取り扱っているお店をご存知ではありませんか?

メガドンキでは見つからなかったんですけど、えっ!渋谷の東急ハンズすか。

あそこって、余計な物まで買いたくなる呪縛が掛かってますよね?

一歩店内に足を踏み入れたら、たちまち無量空処の領域展開内に囚われて、あれもこれもと手に取ってしまい、気が付けば商品カートがコストコ状態になっている。

そうなってしまってからでは、五条悟を倒す事などできやしません。

いや、始めから俺に五条悟を倒す技量などありはしないのです。

てか、東急ハンズには行きませんし、そもそも蝿取り紙ではこの問題は解決しないじゃん。


だから、書いた。























逃げ場のないシングルベッドで

抱き心地の悪い女の

耳障りな呻き声を聴きながら

鈴口に当たる子宮口を目掛けて

ぶちまけなければならない刹那。

「今日は大丈夫だから」の

一言の信用度がふっと脳裏を横切るも

報酬額の高さと快楽には勝てなかった

快楽に溺れずにはいられなかったんだ








お洒落できらびやかな

デザインの手提げの中には

見るからに高級なチョコレート

誰かの結婚式にでも行くかの様な

気合いの入ったヘアースタイルを

決め込んで

今までに一度も見た事のない

清楚な感じの身なりをして

友チョコだからね」ってさ

俺はいつから親友になったのさ








「私のなにを解った積もりでいるの?」

二人の間に漂う重苦しい空気は

キスなんかじゃ

有耶無耶にできやしなかったけど

少なくとも

お前が俺を思う以上に

お前を好きだとはハッキリと言えるし

どんな喧嘩を売られようとも

真っ向から対峙する覚悟はしているよ








己れを忌み嫌っているあなたのその欠点は、何れ誰かの心に染み込んで比類無き魅力として支えになる可能性を秘めているんだよ。

欠点とは、まだ使い途の定まっていない才能として捉えれば、あなたにはまだ出会わなければならない誰かがきっと何処かであなたを待っているって信じようよ








「私は自分が嫌っている人になりたくはないのね」

枯れかけた花に語り掛ける溜め息混じりの弱音を背中越しに聞いていた

差し出すべき言葉を選ばずに口に出してしまえば、実を結ばずに朽果てる花に成り下がるのを解っていたけれど俺は、敢えて君が嫌っている自分になれる言葉を仕向けたんだ








ぼたん雪

フワリとひとひら舞い降りて

君の頬で悲しみ色のひと雫


今までの思い出や約束は

この「さよなら」の一言で

路面に溶ける雪になる


真っ直ぐな瞳とは裏腹に

言葉を失った口角が

への字に歪む








花火10分前の人混みの中で

遮られる君との距離


並んで歩けず急ぐ河川敷

差し出した右手を掴んだのは

たった一本の中指だった


片手で浴衣の胸元を抑えながら

歩きにくそうに肩を揺らし

それでいて

しっかりと握られた中指で

君の熱い期待を感じてた








昨日の自分より昨日と言う一日を経験して来た今日の自分の方が確実にスペックは上がっているはずだけど、その一日分の歳を取ってしまっている事も事実として受け止ざるを得ない

だから昨日よりも素敵な今日を生き抜けるんだと信念を持ちながら今日を生きていたいんだ








いやいや確かに君の変貌は物凄かったよ。

えっ、そんなになっちゃうんだって、やってる俺自身がちょっと引いちゃう位だったからね。

あれ程の本能剥き出しの本性を俺に晒して置いて、今更恥ずかしいはないよね。

だって、現に今でも漏らし続けてるのは気付いてないのかな?








そこに触れずに、その痛みを癒そうとするならば、ただ傍に寄り添っているだけでは役に立たない事を知っている

目の前で呆けた道化を演じて逃げ切ってしまおうか、それともザックリと傷口をこじ開けてその痛みの本質に触れようか

いずれを選んだとしてもそれなりの覚悟が必要な判断を俺は迫られている








ポケットの中で鳴り響くポップなメロディー

なんでこんな曲を選択しちまったのか後ろめたさと後悔がとうりゃんせのメロディーを掻き消して立ち竦む

奏でる16ビートが描く姿はたった数分前に「ごめんなさい」を何度も背中に浴びせ掛けるぐちゃぐちゃな泣き顔

握り締めた指先はビートを消し去った











3連休のテーマパークは人人人でごった返してた。

そんな中でのフードコートは一国一城を求める武将達の椅子取りの合戦場と化していた。

しめしめと四万米のテーブルを落とした野武士はペットボトルを旗印として掲げた後に、血だらけの家来を連れて颯爽と食糧の調達に旅立って行ったのだが、しかし。

戦略に大きな落とし穴があった事に気付いては居なかった。

我が城であるとの旗印として燦然とテーブルの中央に掲げたペットボトルは空であったのだ。

どこからともなくスーッと忍者の如きに忍び寄った清掃員が、事もあろうか、合戦の勝利を勝ち取った証しの旗印を持っていた大きなゴミ袋の中にポイと。

その途端に槍や刀、飛び交う矢の嵐。

辺り一面を血の海と化しての三国、四国のにらみ合いが勃発。

足場の悪い野山をベビーカーを先頭武器にして伸し歩く新世代家族やすばしっこい木っ端小僧を巧みに操るPTAの役員をやってそうな小うるさそうな姉さんなどなどが、子供を泣かしたり殺気みなぎる視線を飛ばしたりの総力戦を繰り広げ、勝敗を分けたのは、先に椅子に座ってしまった子供の勝利となった。

一方、食糧を調達に旅立っていた野武士達はマックのお盆やはなまるうどんを大切そうに抱えて我が城へと戻って来て見れば、小憎たらしいクソガキが鎮座している光景に、

えっ!えっ?

野武士とは言え子供を相手に段ビラをかざす分けにも行かずに、お盆を抱えてジプシーへと変貌を遂げたのであった。

野山は草原に変わり、広大なモンゴルの大地をさ迷う遊牧民のように、冷め行くうどんを抱えて人ゴミの中へと消えて行きました。




えっ、だからなに?

140粒の風

結局はさこんなふうに手荒に扱わなきゃそんな感極まった満足そうな笑顔にはなってくれないんだね
でも、こんなおよそ愛撫とは言えない苦痛を伴う過激な行為をしていたらきっと躰が壊れちゃうよ
だめだよいくらそんな猫なで声で甘えて来たって真っ赤に腫れ上がってる所にクンニなんかして上げないからね







居場所を失って凍えた心を暖かく包み込んでくれたのは高価なブランド品のバッグやきらびやかな宝石なんかをプレゼントしてくれる人ではなくて
「ほら、あったかいよ」と近くにあった自販機で買った安易でなんの策略もないぶっきらぼうな心遣いで差し出された、たった百三十円の缶ココア
私の心を小銭で落としやがった奴







バニラアイスを溶かしたブルーハワイかよ
いや、しらっぱけ過ぎだろぅ青空よ
見上げた空は余りにも薄味で涙すら水っぽくなっちまう
どうしてだよ、こんな時ぐらいは吸い込まれる様な突き抜ける青空が見たかったのに、そこまで俺を追い詰めるのか
慰めてくれよ、なぁ青空よ
俺ははまだここにいるからさ







フワリとした黒髪が甘い香りを振り撒いて暖かいドライヤーの風が鼻をくすぐる朝反転した鏡越しの笑顔がドチャクソ可愛いくて後ろからムギュと抱き締めたくなるけど女神になる為の変身に俺のちょっかいがウザイのは分かってるけど黙って見ていられないほど綺麗で愛おしくて我慢していれない程狂おしい







他人の評価でしか自分を認められない哀れな努力家は、そのサイズの合っていない靴でいったいどこまで歩き続ける積もりなのだろうか?
何色でもない色着きの眼鏡を掛けても失っている視力では自分の足元の批判さえも優位と捉えてしまうのか?
速く気付けよ、悲しくも痛ましき人々よ







一杯の珈琲カップに注がれた貴方の淹れてくれた最後の珈琲の一口目はあの公園の木陰で始めて交わしたキスの味がした
鼻に抜けて行く薫りは二人で暮し始めたアパートに運び込んだ真新しい家具の匂いに似ていて胸が熱くなったよ
こんな死に水の様なたった一杯の珈琲を飲み切る自信は私にはなかった







失わなければ自分に取ってどれだけ大切だったのかに気付かないものは、残念ながら幾つでもある。
当たり前に常にそこにあるものは、実は当たり前でもなんでもなくて、常にそこにあるからと言っていつまでもそこにあり続けてくれる分けではないって事を覚悟をして置くべきなのかも知れない。







今俺は何と向き合っているのだろう何と闘っているのだろうかと我に返ってしまう
際限なく噴き出す潮を顔中に浴びせ掛け続け半狂乱で暴れ回る彼女の穴の奥を激しくしかも注意深く壊れないようにと突き上げ続けている
「本当の私を愛せますか」はこの姿に対峙できるかの為の問だったのだろうか?







これが正しいとかこれで何かが変わるとか踏み出す覚悟なんて今のこの状況で迷っている場合ではなかった
目を瞑ってくれた彼女のこの表情に感じている自分の心に素直に従って今するべき事をするしかないと覚悟を決めた
きっと彼女もそれをして欲しいんだと信じて俺は始めて彼女の唇にキスをした







抱き締めてキスをして手をそこに忍ばせた
爪の先に紙っぽいカサカサとした違和感を感じた時にはもう既に手遅れだった
ヌルッとした生暖かさの中に指が到達していてもう唇を強く押し当て口を開き気味にして舌先を絡められていた
久しぶりに会えたのだから血だらけ覚悟で最後までするしかないよなこれは







この日は特にして欲しくなっちゃってどうしようもないのね
我慢できないんだから仕方ないじゃんよ
お風呂場だったら汚れてもできるんだからしてくれてもいいじゃんよ
貧血なんて心配しなくて大丈夫だよ
ちゃんと正気でいるから
大きな声は出さないって約束するから
ねぇ私を助けると思ってしてよ