toshimichanの日記

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溜め息讃歌

膝をに視線を落とし
「運がわるかったのかな。」
項垂れて髪に隠された口元から
零れ堕ちた君の溜め息を
思わず手の平で受け止めた

ずっしりとした溜め息の重さに
たじろぐ自分の非力さを
思い知らされた

掛けるべき言葉を
あれこれ、あっちこっち
探してみても
こんなちっぽけな俺なんかじゃ
そんな引き出しなんて
ありはしなかった

だからせめて
こうやって君の隣で
零れ堕ちて来る溜め息を
黙って受け止めているよ

俺がここに居る事に
君が気付いてくれるまで
いつまでもずっと







「ねぇ、月が出てる。」
正直に言ってしまえば、
こんな夜明け前に、
わざわざ窓を開けて、
凍り付いた鋭い外気には
触れたくはなかった。

「・・・あ・い・た・い。」

何を、どんな話しをしていたとしても
結局はそこに辿り着いてしまう事は
最初から解っていた。

「不思議だよね、
あんなにも遠い夜空に浮かぶ
同じ月を、二人で見られるんだよ。
こうして声だって聞けるのに、
私の側には貴方はいないんだよ。
遥か遠くに浮かぶ月でさえ
二人で見えるのに、
ほんの数百キロの距離しかない
貴方を見る事が出来ないんだよ。
貴方はあれよりも遠い所にいるの?」

こんな時間に電話を掛けて来て、
寒空の月を見ろだの、
暗い声で会いたいだのって、
いやいやめんどくせぇな。

「ふぅ~ぅっ。」

二人、同時に吐いた溜め息で
二人のスマホが同時に、
ズッシリと重くなった。







向かい合って、
ただ座っているだけなのに、
どうして、
焼き過ぎた焼き肉の様な
黒ずんだ二枚の肉片の間からは
透明な肉汁が滴り出して来る。

これ以上放って置いたらきっと
焼き過ぎた肉片は
強制的に食べさせられるのだろうな。

たまには、
マリネされたピンク色の
サーモンが食べてみたいんだけどな。


やっぱり下ネタかよ!

ふぅ~っ。。。







僕はこんな鮮やかで
暖かな彩りをしている花に、
いつか何処かで
出逢っていたような覚えがあったんだ。

その遠い記憶をなぞるように
呼び覚ましてくれたのは、
その花から微かに香る
優しく甘味を帯びた
遠い昔の思い出だった。







汗まみれの白く柔らかい躰が
震えながら覆い被さり抱き着いて来る。
熱っぼく力を失っている躰は、
雌の本能に突き動かされながら
無心にそれを求め蠢いていた。

「中に、奥に、、、出して。」

諭しなのか願いなのか、
はたまた手段としての
既成事実が欲しいのか。

ねっとりと射し込まれる舌先で
本音なのかは俺の耳では
聞き取れはしなかった。







摘まんだ糸は絡んでいた糸。
引く力加減を誤って
幾つかのわだかまりのコブを
こさえて苛ついて、
添えてくれた温もりさえも
振り払った。
ぐちゃぐちゃに絡まった糸を
丁寧に読み解いて
一本づつ摘まんで解きほぐし、
綺麗に束ねる事が
二人にはできたはずなのに。
ふぅ~っ。。。

小さな器

我が家の飼い猫のメロンは膝に乗って来る。
いや、俺は正座をしているのではなく、畳に座布団を敷いて胡座をかいているのだから、正確には膝の上ではなくふくらはぎとか太ももの上なのだが。

兎に角、休日の昼間や毎日の夕食後のちょっくらテレビなどのまったり寛ぎタイムにベッドに寄り掛かり休息を取っていると、必ずツカツカと近寄って来ては、さも当然の如くに膝の上に乗っかって来るのだ。

それは、真夏のクソ暑い日も、このクソ寒い時期にでも、季節に関係なく、俺がこのテレビの前の定位置に座ると何処からともなくやって来ては、そこが我の定位置だと言わんばかりの態度で乗って来てしまうのだ。

とは言え、俺もそうそう毎日毎日、のほほんとお気軽に寛いでいる分けではなく、仕事に疲れてお風呂の掃除や夕食の後片付け、洗濯物を畳んでしまってと家事の一端をこなした後での、やっとの一休みタイム。

そんな、一日の疲れを癒すための至福の一時を、

今では、糖尿病に犯されて体重が激減したとは言え全盛期には8キロの体重を誇っていた時期があった巨体のお猫様である。

想像してみて下さい。
あのプニッとした柔らかい肉球とは言え、
質量が8キロもある四つ足の動物が脹ら脛のやっこい筋肉の隙間に遠慮なくグイッと指圧の如くに乗っかって来るんです。

踏まれ所によってはドチャクソ痛いんです。


まあ、飼い猫ですので、懐いてくれるのは嬉しいのですが、疲れていたりもする一日の貴重な休息の時間。
俺としては胡座だけでなく、脚を投げ出したり立て膝になったりと好き勝手な姿勢で自由に過ごしたい分けなんですわ。

なので、ツカツカっと乗っかって来るメロンをむんずと捕まえては、つかさず下ろすんですわ。
でも敵も、そこはそこ。
そう簡単には引き下がりません。
横に下ろされたその足は直ぐ様に俺の太ももに掛けられ即座に乗り込み態勢を取り、再上陸してくる。

そんなやり取りを5~6回以上も繰り返す内に、敵も何かを悟るらしく、間髪を入れずに再上陸を試みる事を一時休戦するのですが、

俺の真横にちょこんと座り、決してつぶらではない瞳を真っ直ぐに俺の方に向けて、何かを訴える様な視線を向けて無言の抗議するのです。

俺はと言えば、頬にメロンの視線を感じながら、気付かぬ振りをしながら視線を合わせぬ様にテレビの方を向いていると、

前足を俺の太ももにそーっと乗せようと動き始めるんですわ。

その仕草に思わずメロンと視線を合わせてしまうと、
たちまち、また、上陸作戦が開始されてしまうのです。

業を煮やした俺は、奴の両頬に手を当て、確りと目を見ながら、
「今日は疲れてるから、乗っからないで!」と説得を試みるんです。

四つ足の獣とは言え、長年共に過ごして来た時間は決して無駄ではありません。

言葉は通じなくとも、誠意を持って語りかければ、相手がなんであろうとも意思の疎通はできるものなんです。

しかし、奴は飼い猫の優位性を熟知していやがるんですわ。
俺の脚と脚の間に入る事は諦めても、決して側からは離れはしないんです。

時には、足先を枕にしたり、投げ出した脚にぴったりと寄り添ったり、またある時は寄り掛かっているベッドに乗って背中に貼り付いたりと、必ず俺の体の何処かには引っ付いた状態で落ち着こうとするのです。

いやいや、疲れてる時には一人好き勝手に楽な姿勢を取りたいんですが、
日頃の社会生活の中で、優しい気遣いが板に付いてしまっているジェントルマンのこの俺としては、例えその相手が飼い猫のメロンだからと言って、
ここに安息の場を得たり。
とばかりに無防備に寛いでいる輩を無下に邪魔者扱いができないんです。

いや、ふと我に返って、
俺はなんで、自分で飼っている猫に対して無意識に、こんなに気を使ってるんだろう。
と、己の小ささに滅入ったりするんです。



そんな煩わしい飼い猫なんですが、
思えば、遠い遠い昔に、、、

これに少し似ている状況に居た事があったな。
あれは、猫ではなく、可愛い、
彼女って存在だったなぁ

と、ふと振り返ってしまった。

永遠

寂しさの余り
つい声に出して
その名前を口にした。

誰も居ない砂浜に
染み込む波のざわめきにまみれて
自分のその声が
思いの外
耳に響いた。

街から流れくる微風は
背中を優しく撫でながら
その名前を海へと運んだ。

まるで
そこに彼女が居るかの様に、
もう一度その名を呟けば、
丸くなりかけの月に笑顔が映り、
水面の月明かりを
渡り歩いて来る彼女が
見える様で余計に
苦しくなった。


高校生だった彼女も、
病に犯されてさらばえた彼女も、
この月明かりの様に
明るく素直で真っ直ぐ
俺に向かって輝いていた。

裏表もなければ、
駆け引きもない。
ただ真っ直ぐに真正面から
俺を求めてくれたし
尽くしてくれたし
自らを差し出してくれた。

受験勉強に明け暮れていた毎日は
セックスの毎日でもあった。
教科書や参考書を枕にして
どちらかが取り残される事なく
とことんやりたいだけやり捲り
邪魔な性欲を刈り尽くしてから
またペンを握り机に向かった。

再会を果たしてからも
労りを込めた
でき得る限りの情熱で
その当時の激しさを重ね様と
試みていた。

それでも、所詮は
二人で過ごして来なかった歳月は
今更、埋められはしなかった。

余りにも長い月日が過ぎ去り
そこにはお互いの半生が
標されてしまっていて
時を戻す魔法など
使えるはずもなかった。


踏みにじるしかなかった
彼女の願い。


叶えようのない自分の望みを
彼女は毒の様に飲み込んで
困らせまいと歪んだ笑顔で
俺との時間を過ごしていたんだ。

高校生だったあの頃の身体とは
全く別人の細く骨張った体が
あの頃と同じ様に絡み
同じ様に語り掛け
空白の年月の悔しさを募らせた。



再会の時に、
あの時に「さよなら」を
言わなかったのだから
まだ別れてなんていないんだと
言い張って、
若かった頃の過ちを蒸し返しては
漆黒の後悔の淵にさ迷っていた。

お互いに浮気をして来たけど
こうして
また出逢えたのは
やり直しをするべきなんだと
独り言の様に語っては、
現実の我が身を呪っていた。

自分の死期を覚った彼女は、
口癖の様に言っていた
「冥土の土産」を口にしなくなり
「幸せなんだもんね」と
俺に尋ねながら
自らに言い聞かせ

それからの
連絡を徐々に遠退かせ

影を薄めながら
また去って行った。

同じ様に今度もまた
「さよなら」を言わずに。



思い出す事を
封じてもいなかったから
忘れてはいなかった。

かと言って、
思い出す以上の
リアクションもしなかったし
アプローチもしなかった。

多分、それが
二人最良の在るべき姿。

今までが、そうであった様に
これからも、そうあるべきであり
それが二人で出した結論だった。


無理に思い出にすり替えて
心の奥に仕舞い込んだんだ。

確かに
人はいつかは必ずこの世を去る。
俺の人生の中で、
袖触れ合った
多生の縁のあった彼女達も
俺よりも先に
逝ってしまう事もあるのだろう。



なんて愚かだったのだろうか。

大病を患い
奇跡的に生き長らえて
やっと叶えられた願いを
我儘として
彼女らしく
通さなかったのだろう。


なんて愚かだったのだろうか。

敢えて病院での診察結果を
尋ねる事を避けて、
彼女の健康面から目を逸らせ
身勝手に
自分を守っていたなんて



お互いに分かっていたはずなんだ。
俺にはなんの不満のない家庭があり、
彼女には、
そう長くはない時間しか
残されてはいない事を。

だからこそ、
本心など言葉にする事は
タブーだったし、
確かな約束でさえ
口約束にもしなかった。
けど、その気持ちは、
言葉にするまでもなく
無理に作った笑顔には
言葉以上に痛みが現れていたんだ。

比べられない「大切」が
どちらも
俺自身を構成している心。



分けて頂いている時間が
私には生き甲斐になっている。
だから感謝しても感謝し切れない。

そんな言葉を
俺は言い訳にして
大切の名の元に彼女に寄り添って
嘘っぱちの夢を演じていたんだ。


正しいのか正しくはないのか?
そんな二択に答えなんかはないんだと
割り切れるはずもなく。

彼女と共に過ごした高校時代は
確実に今の俺の成り立ちであり
俺の一部。
彼女に取っての高校時代は
彼女の全てであるかのように
俺でできていると語ってた。

それを嘘だと
笑い飛ばせる俺であったら
再会も懐かしむだけで
終われたはずなのに、
再会の時点で、
俺を一番必要としている彼女が
目の前に表れてしまった。

変わり果てた姿の中に
高校時代のそのままの彼女がまだ
手に取るように生きていた。

時間がお互いの容姿を
どんなに変えようとも
途切れたあの時間に
また再び結び合わせる魔法が
二人には使えてしまったんだ。





風が波を追い返す様に
吹き続けている。

だけど、
他のその彼女達とは、
決定的に違っているのは、
偶然の奇跡的な再会をして、
また幾ばくかの睦合いを経てから
未練を残したままで
ちゃんと
お別れをしなかった事なんだ。


駅のホームで
「ありがとう」の
言い合いっこをして
ちゃんと手も振らずに
電車を見送ってから
流れ出した時間は
積もり重ねて長い歳月となった。




取り返しの着かない



永遠は・・・・・

早苗との再会

5カ月ぶりに会った元カノの早苗との話しでもしようかのぉ~。

パッと見でちょっと太ったかのぉ?って思ったんじゃが、当然そんな事は口にはせなんだ。
けど、明らかに化粧が濃くなり、若干だがケバっぽい雰囲気を醸し出していたんじゃよ。
儂と別れた事を気に病んで窶(やつ)れてしもぅてはいないかと心配をしとったんじゃが、要らぬ心配じゃったようじゃな。
「息災のようじゃのぉ。」
「いやいや、淋しさを食で紛らわしておりましたので、このような無様な姿になってしもぅたわいな。」

(この書き方は止めよう。)

たった半年間だったが、俺は早苗の部屋に転がり込んで同棲生活を送っていた過去があったんだ。
別れた理由はと言えば、まぁ一方的な俺の我が儘で、彼女の生活リズムに俺の性格パターンが合わなかったってだけで、彼女の愛情や俺の気持ちが冷めた訳ではなく、ただ単に、このまま二人で暮して行けば、いつかはその暮し方は破綻してしまうだろうと言う未来が見えてしまったからに他ならなかった。

[過去ログ2021年1月16日、早苗と23日、背負い坂]参照でお願いします。


「とりあえず、したい。」
早苗は俺と別れてからは男運に見放されてしまっていたようで、
「あれからはさっばりと誰一人ともしていないの。」
と打ち明けてくれたので、一旦はラブホへと向かった。

「タイミングが悪くてごめんね、今日は丁度ばっちり二日目なんだけど、してくれるよね。」
お風呂前の脱衣場で、なんの躊躇いもなく衣服を脱ぎ出す早苗。
少し太目になったとは言え、小柄ながらに減り張りのある綺麗なラインを保っている体型は、相変わらずだった。

サイズが合わなくなっていたブラの跡が脇腹から背中に掛けてクッキリと残っていて、それはまるで椅子や柱にベルトで拘束した時の縛り跡のように艶かしく、柔らかく丸味を増している早苗の体をより一層に悩ましく映し出していた。

「あっ、そう言えば今日はまだ一度も取り替えてなかったわ。
ごめんね、ちょっと匂ってるかな?
ちゃんと洗うから大丈夫だよね?」
そう話しながら、あの頃よりも肉付きの良くなっている腰回りに食い込んだ生理用のショーツをずり降ろしていた。
焦げ茶色に濡れ光っているナプキンは見るからに、とっくに交換時期を過ぎている事は男の俺でさえ分かるほどに汚れていた。
俺があれほどこだわっていた陰毛も、全く手入れをしていなくて、見るからに黒々とぼうぼうに野性的なままだった。

そうなんだよな、こんな所が早苗だったよな。
見た目は充分に可愛いくて、性格的にも明るく朗らかであっけらかんとしている所が彼女の魅力で、妙に懐かしいような、それでいてこんな所が嫌だったんだと、まだ直ってはいなかったのかとちょっとがっかりもしていた。

脱衣場で素っ裸になった彼女は、いきなり抱き付いて来ると、形振りも所も構わずにキスの嵐を被せ、もう我慢の限界と言わんばかりに、俺の右手を掴んで自分の股間に差し込んで揺すり動かし始めてしまう始末。
指先に触れる経血と愛液が混じり合った
生温かくねっとりとした液体が俺の手を汚し、なんとも言い難い鉄臭の強い汚れた血の臭いが漂って来る。
兎に角、お風呂に入り、長い時間清潔さを失っていた外側の部分にシャワーを浴びせて丁寧に洗い流してから、おそらくは中にも溜まっているであろう、ねっちょりと凝固した血液を流し出す為に水流を強めにしてほじくり出さなければならなかった。
浴槽の淵に早苗を腰掛けさせて両足をガバッと広げる。
ねっとりと固まり始めている経血やら、ビラビラの外側でははみ出した血が乾いてこびり着いてしまっている。
「おいおい、自分で気持ち悪くないのかよ。こんなになるまでよく我慢できるよな。
こんな事してたらかぶれるだろ。」
「てへ、ペロッ」
「可愛いくねぇ~よ!」

指を二本差し入れてV字に広げ、指の股を目掛けて水流を浴びせ掛けた。
ジョボジョボと音を立てて溢れ出す小豆色をした血の塊が流れ出した後に、お湯に薄められた鮮血が薄いピンク色になってチョビチョビと流れ出して来る。
柔らかな太股をプルプルと震わせ、呼吸を荒げ出す。
「おいおい、速くないか?まだ洗ってるだけだよ。」
「だって・・・」
「しょうがないな。」

シャワーで洗い流しながらなので、すっかりと潤いのないギシギシと滑りの悪い肉穴に指を刺し入れ恥骨の裏側をゆるゆるとマッサージをして上げる。
「自分ではしてなかったのかよ。」
「きもじぃ~」


幼子がお気に入りのおもちゃで遊ぶように、俺は早苗の部分を弄んだ。
早苗は俺の為す一つ一つの悪戯に対して、敏感に的確に反応を示し、いとも簡単に面白いようにイキ続けた。
それは、まるでスイッチの壊れたロボットのおもちゃのように、ガタガタと体を震わせ、二分間隔だったり、三十秒間隔になったり、
深く浅くを行ったり来たり繰り返し続けていた。
その度ごとに、新しい鮮やな赤い血液を漏れ滴らせ、俺はそれをシャワーで流し続け、何度かに一度は呼吸を止めたままで仰け反り遠く深い淵をさ迷うような悲愴な面持ちを浮かべて果てた後、涅槃に達したように穏やかになってたりもした。

いったいどれだけの時間それを続けていたのか、気付けば内線電話のコール音が早苗の喘ぎ声の合間に微かに聴こえて来ていた。

「これだけイケば、もう充分だよね。」
「私、・・・・・駄目みたい。」
虚ろに視線を漂わせ、消え入るような掠れた声で俺に訴え掛けて来る。
「出血量が多過ぎたのかな?」
「分かんない、体に力が入らない。
でも、キツくないし、辛くもない。
寧ろ凄く幸せな疲労感なんだけど、体が動かせないの。」
「えっと、、、腰が抜けた奴の酷いバージョンなのかな?」
「こんなにされたのは、別れてから振りだからかな?
やっぱり、私は貴方が・・・」
「みなまで言うな!」


久しぶりだった。
ふにゃふにゃなっている全裸の早苗を抱き抱え、ナプキンを貼り付けたショーツを履かせて、
あの頃は、パジャマを着させたのだが、今回は今日着ていた衣服を着せて、
あの頃は、二人のアパートへとおぶって一緒に帰っていたのだが、
今日の二人に家路はなかった。

脚の開きにくいミニのスカートを捲り上げ、がさつに着こんだお洒落な外出着。
すっかりと化粧が落ちてしまった素顔が眠たそうに肩口にもたれ掛かって来る。
「私じゃダメなのかな?」
耳元をくすぐる甘えた囁く声と同時に抱き着いた手に力が込められる。

ついさっきまで、あらぬ姿で喘いでいた早苗の悩ましいアヘ顔が俺の心臓を鷲掴みにする。
いったい俺は何度、こんな早苗を背負って、あの五反田の坂道を登ったのだろうか。
愛おしくて腹立たしくて、それでも手放せずに何度も何度も思い悩んでいた。
迷い、決心を固めて、それでいて無防備にそのままの姿を俺に晒しながら託して来る可愛いらしさに心を折られた。

ふとダメじゃない気にもさせられたが、
「アパートに新しいナプキンはまだあるの?
何処かで買って帰らなきゃダメなんじゃないの?」話題を逸らすしか揺らいだ気持ちの答えを誤魔化す事が出来ない自分が情けない。

片付けられない症候群。

それまでの俺は、几帳面で綺麗好きな女性としか付き合って来なかったから、この早苗のズボラさがどうしても受け入れられず、許せずに苛立ってしまっていた。
それでも尚、早苗との付き合いを続けてしまっていた理由は、
何よりも、この体を密着させた時の何ものにも代えがたい、穏やかな安寧感、安らぎとでも言うのだろうか、体温を分かち合っている時の安堵感は早苗の心の中にある俺との相性が成している絆なのだろう。

この娘がいい、この娘でいいんだと早苗を背負う度に自分を納得させていたあの坂道を思い出しながらケバケバしいネオン街を歩いた。




今回は、ラブホの部屋から、あの頃よりも少し重たくなった早苗をおぶっての帰路となり、
早苗のアパートまででお別れとなったんだ。




なんかぐだぐだな終わり方。
テキトーな奴なんですわ。

どうもです。

袖さえも触れ合ってはいないけど、こうしてこのサイトで、こんな些細な形だけど繋がれた事を多生の縁だとしたら、そんな仲でも大切にしたいと思ってしまうのは、単に私が気弱なヘタレだからなのかも知れません。
ヘタレだからこそ、目に見えぬ知り合いの事を心配してしまうんでしょうね。

ここで私が読者登録をしている数名の方々の日々を綴ったブログを読ませて頂いては、あっ、そんな事があったんだ、楽しかったんだろうな。
とか、それは多分、悔しかったんだろうな。
とか、自分勝手に想像を膨らませては、人様の生きざまを身勝手な事に身近に感じていて。
けど、だからと言って、その人様の出来事や心配事に対して何らかの代償を支払えるのかと問われてしまえば、残念ながらその応えはノーでしかない薄情者なんです。

その人達の人となりを、この不定期で一方通行な僅かな情報源しかない、ごくごく希薄な繋がりでしかないからこそなのか、その人様に思いを馳せてしまう一時があるのだと思います。

身近にいる友人知人であるならば、そこには日頃の付き合いや、それまでに培って来た互いの情報や感情が
雑多に沸き上がってくる心配などの感情を具体的な想像に結び着けられるので、あの人ならば、あいつだったらと自分の中の心の置き所が定められ、心配の色や形を把握できる。

けど、この不安定で希薄?な想像頼りの繋がりは、お相手の顔形、声、年齢、お住まいなどの情報は当然ながら知り得えませんが、ここに書き記される文章や物語には、身元を隠しているからこその本音や本心が吐き出されているように思えるんです。

時として、計らずも目に止まったブログの中に思わず心を動かされてしまうような、なにげない、特に文学的でもなければ叙情的な表現もされてはいない、ごく普通の日常を綴っただけの文章だけれど。
そこには具体的な人物像が見えない。仕草や表情、言葉尻の強弱や瞬間瞬間の感情の起伏が伴わない、凛として自分と向き合った姿勢から打ち出される文章には、その人の真にある姿が表現されているように感じてしまうんです。
そんな、出会いとも呼びがたい自分だけの一方通行的な触れ合いって大切にしたいな。って、自分勝手で自己満足的な考え方をしている今日この頃です。


ん?私は何が言いたかったんでしょうね?
そんな分けで一方的なお知り合いの皆様のお便り?ブログを自分勝手に楽しみにして折りまするん🎵

貯まってしまいました

この頃、フォロワーのいないTwitterに、こそこそと書き込みをして独りで悦に入ってニンマリとしている気味の悪い奴です。
ここに移し直したからと言って、ここのところのアクセス数が一桁の前半でしかないこの場所なので、Twitter同様に多くの人目に触れる事はないはず。
どんどんと枯れていく書き込み欲は、四季の移ろいが曖昧になりつつある、この地球の温暖化の一端なのか、それとも日々衰えて行く己れのバカな無茶振りな時間の使い方に迷いのパーセンテージが増えてしまったのかは分からないけど、
書いちまった意味のないヤバい物達を、とりあえず書棚としてのこのサイトにのっけてしまいう愚行をお許し下さい。







ふざけるな巨乳
鎖骨にまで迫る勢いの
ポヨンポヨンの膨らみが
ブラの鎧を外した途端に
地面に向かって
雪崩れ落ちやがって
だらし無さ過ぎるぞ
爪先に向かって矢印の様に
やる気の無い垂れ具合
伸び切って広範囲を専有している
みっともない乳輪の先っぽで
黒々と存在感を主張し過ぎている
汚れた乳首






また一人
過去になってしまうであろう出逢いに
戸惑っている俺がいる
頑なに言葉には現さない感情とは裏腹に
他愛のない会話の一つ一つで
ころころと如実に表される表情で
声に出さない告白が感じ取れてしまう
不毛でしかない沼地でも
実りのない花は咲いてしまうのだろうか






生きていればそれなりの毎日を
幾つかの変化を交えながら
何度も繰り返し重ね
それを月日にして年月にする
幾つもの眠れない夜の焦りを
天井や壁に塗りたくり
闇に色を見出だしている
朝、繁殖してしまった
自分のため息だらけの床に躓きながら
今日を始めなければならない






カサカサっと
形ある枯れ葉を踏みしめた
たった今、俺の靴の下で
この秋を終えた小さな痛みの音がした
鮮やかな色彩を失った骸が路上をさ迷い
乾いた風に逃げ惑う
踏みつける積もりも
傷めつける積もりもなかった
俺はただそこを歩いただけなんだ
枯れ葉と言う名の君の上を






蜂蜜味の真綿が
根元から先っぽまで
満遍なくミッチリと締め付け
濃密な甘味の粒が
裏筋を舐め回すように絡み着く
不用意に動かせば
竿全体に快楽と言う名の
甘い刺が無数に突き刺さり
ひっとしたら
三突きも我慢できないかも知れない
いい女の甘味処は
抜かずに三回が礼儀作法と心得たり






漠然とした三桁の数字が並んでいる。
それが朝を示す数字なのか、それとも今は夕方なのかが私には理解できなかった。
外の景色を確認しようとカーテンに手を伸ばした瞬間に全身の筋肉が引き千切れたかのような激痛に襲われた。
「そうか」私はこんな体になってしまうまで、彼の深い寵愛を受け入れられたんだと、
我が身を抱きながら痛みを慈しんでいた。






気が付けば息をするかのように嘘を吐く
騙す積もりもないし欺くためでもない
ただ自分の本心を詳らかにせずに作り笑顔と当たり障りのない返答をしているだけ
何故だろうその会話の中に本心を露にした俺はいない
いいやここの誰もが何一つ本音など語ってはいないんだ
人間は嘘と隠し事でのみ生きているから






大きなテラス窓の隅々にまで、
水彩画で描いたような青空が貼り付いている。
吹いているであろう秋風は、
分厚い窓ガラスに息の根を断たれて視界には映りもしない。
切り取られた空の一部屋で
羽ばたかぬ君の翼を押し広げ
一片の入道雲を垂れ流す






自分の中の
なんだろう?
大切な何かが
どうしたんだろう?
よく分かんないや

何故か足元が揺らぐ
今の俺には
何が怖いのかが
見えていないんだ

だけど
スッと繋いでくれた
掌の温かさが
とても心強くて安心して
何でだろう
嬉しくて
君の顔を直視できない

これを人は
なんて呼ぶのかな






ただ生きて行くだけの人生ならば
二人は単純に衣食住を共に
暮らしてさえいれば
たったそれだけで
十二分な幸せを積み重ねられたんだ。
いつか、
何処かに辿り着いた時の最期の時を
どちらかが見届け
その場所へ送って上げられる幸福は
そんなにも贅沢なのだろうか。






亡くなった癖にまだここに留まり続ける彼女の思念が時と共に洗練され俺の中でどんどん美しさを増して行く。
いつの間にやら、こんなにも美化されて現実世界のこの世では、実際にはあり得ない女神にまで昇華させてしまった。
それが、今俺の中に居る彼女の亡霊の正体なのだろうか。






こう言う事でしか埋められない淋しさに
つけ込んでしまった俺の価値は
そのポッカリと空いていたはずの穴に
僅かばかりの優しさを注ぐ事ではなく
淋しさを痛みとして
ちゃんと自覚できている女の性を
目覚めさせて上げる事なんだと
身の程を弁えずに試した事だった






どれだけ待っていても
独人でいる現実からは
逃れられはしないけど
鍵を持った背中で
さようならではなく
おやすみなさいと
残してくれた言葉が
繰り返し繰り返し囁き降らせて
毎夜毎夜
仕方のない眠りの中へ
送り出してくれる淋しさは
紛れもなく
彼女の思念の感触がして
どうしても待ってしまう






墓石の前で手を合わせ
瞑った瞼には
どうしても思い浮かばない
何年も見てきたはずの君の笑顔
呆れるほどに見詰め合い
向かい合って暮らして来た日々が
何一つ甦りはしなかった
何も語らない自分の心と
映し出せない面影に
まだ認め切れていないあがきが
みっともない涙として
菊花に染み込んだ









もしかしたら数名の方々のお目に触れるかも知れませんが、いやいや、苦情やご批判などに対して、わたくしは謝罪として返す言葉を「ごめんなさい。」だけしか、持ち合わせては降りませんので、些少では御座いますがお持ち帰り下さいませ。