夜空で満つる月より
降り注ぎし明光
あからさまに照らされし
目映き白さを誇る柔肌の双曲線
その中央に
闇を排除せしめた
双葉の花びらふた枚(ひら)
その合わせより湧き出したる
紅蜜の血潮
筋となり流れ出る
真紅の赤を滲ませし女陰は
正に苺の如き艶を放ち
それはまるで
今宵のストロベリームーン
赤き果実より
糸引き垂れ落ちたる雫は
月光の煌めきの乱反射
夜空の瞬きを掴かもうと
掌で救い止めるも
流れ星の儚きに非ず
指間から零れ落ちるを
眺むるにあわれ
夜更けたる
高湿の風に
侘しさを覚えたり