toshimichanの日記

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竹の子の季節

随分と長い間、投稿と言うか、文章を書くと言う事から遠ざかっていました。

別に体調を崩したとか、災難にあった分けではなく、なんとなく気持ちが言葉にならないような、春先にありがちなぼんやりとした気分が持続してまして。

それに付け加えて、ここ2ヶ月前辺りからは、竹の子の季節でして。
以前にも投稿したのですが、我が家には竹が生えてましてね。

去年は雨不足で大した被害?は無かったのですが、一昨年は3月頃から雨が多くて竹の子も元気に、所構わずに生えて来やがりまして。

竹の子掘りと言うよりも竹の子退治に右往左往しちゃったんですよ。
何せ奴らは、生えて良い場所悪い場所をわきまえない傍若無人な振る舞いをしやがるんです。
屋外の水道周りの水場を囲うコンクリートをブチ割って頭をだしたり、物置小屋の床をブチ抜いた挙げ句に天井までぶっ壊して屋根から先っぽを出す始末。

更には、庭の地中を走っている下水管や汚水管に絡まる様に根を張りやがるのですよ。


去年は暖かくなる前の降雨量が少なかったので不作で良かったのですが、
今年は、ちょっと豊作に見舞われてしまいましてね。

出始めの時期の竹の子は、成長が遅くて、地面の膨らみやひび割れ、湿り気を見付けててからでも2日~3日くらいは放置したとしても、まだ食べ頃のサイズで修まっているのですが、この5月の連休を過ぎた、暖かく雨の多い時期になりますと突然にご立派な立ち姿で生えていらっしゃるのですよ。

3日も気付かずに放って置いたら、それはまぁ美しいく青々とした肌を露出させた若さ溢れる雄姿になっていらっしゃる。


竹の子なんぞは沢山採れても処理に困るんですよ。
料理方法なんかは限られてますし、そもそも竹の子はどんなに焼こうが煮ようが、基本的な竹の子の味に変わりはないですよね。

それに何よりも竹の子は消化が良くないんですよね。
なので、大量に採れたからと言って大量に食べると胃が痛くなるし胃腸の調子が悪くなる。


それではと、お裾分けなる手段にでるのですが。

奴らは土から生えてやがるんですわ。
つまり泥だらけで汚い上に、しかも重い。
ニコニコしながら、喜んでいる振りをしながら貰った人からすれば、泥だらけの汚くも重い竹の子を綺麗なキッチンでバラさなければならない憂鬱が見え隠れしてるのが分かるんですよね。

そりゃ、竹の子は買えばそれなりの値段で、しかも掘りたてですので、好きな人は喜んではくれますが、
余り料理が得意ではないご近所の奥様からしてみれば、
さばいた後の竹の皮の残骸の量や根っこの多さ、さばき終えた竹の子のほっそりとした少さ加減が納得行かなかったり、なかなか火が通らなかったりと、苦労する割には家族には余り喜ばれない素材なんですよね。

要らなければ要らないって、はっきり断れない所が日本人の奥行かしさと言うか、近所付き合いの難しさと言うか。
だからと言って、あのお宅には分けて上げたのに、あそこには上げなかったとか、お裾分けするこちらも気を使うし。
貰う方も気を使って断り辛いんでしょうね。

中には、そこそこの量?本数を差し上げたら方が、ああして食べた。こんな料理をしてみたと嬉しそうに語ってくれて、差し上げたこっちも嬉しくなる場合もあったりもするんですけどね。


竹の子にはハエが集るんですよね。
掘った竹の子を放置すると、わずか数秒でハエだらけになるんです。
これだけの数のハエが、今までいったい何処にいたのかが不思議に思うくらいに集まって来て、あっという間にハエだらけになるんです。
なので掘った竹の子は、水を張った大きな桶とかたらいの中に入れて置かなければならないんです。
そうして置く事で根っこの泥が洗いやすくなるし鮮度が落ちにくいんですよね。

竹の子は鮮度が勝負なんだそうです。
いやいや、こんな竹が生えているような環境で育って来た私。
子供の頃からお店で売られている竹の子を食べた事がないんですよね。
竹の子の季節になれば、嫌でも毎日のように食卓には竹の子がありました。
いや、煮ようが焼こうが天ぷらにしようが、竹の子は竹の子の味しかしないんですよね。
味や硬さや香りなんて物は、鮮度なんかよりも、竹の子の生え方で決まるような気がしてるんですよ。
詰まりは、見分け方なのかな?

真っ黒に程よく湿った、ほくほくの黒土の奥深くから、幾重にも重なった仄黄色いたくましい穂先を地上に出す寸前の、しかもメスの竹の子。
断面が丸ではなくて、楕円形をした、身肌が白くて太い筍。

先ず滅多に生えては来ません。
豊作だった一昨年の1シーズン中に掘った竹の子の数は、正確には数えてなんかいませんでしたが、まともに料理できるサイズでだいたい150~200本くらいなんでしょうかね。
そんなシーズンでさえも、たった一本しかありませんでした。
まぁ、場所の悪さもあるのでしょうが、本当に滅多に生えて来ない貴重なメスの竹の子が一番美味しいんですよ。



てか、私、
竹の子は嫌いなんですけどね。