朝日が薄いピンク色のカーテンを
すり抜けて、
寝室の一番奥にベッドにまで
届く頃。
寝顔が幼く穏やかで、
頬には乾いた涙の跡が
白く弧を描き
産毛に白く浮かんでる。
夕べの夜更けに仕上げてた筈の
ネイルが
もうこんなにも剥がれ掛けてる。
いったい彼女に
どんな将来が待ってるのか。
どんな出逢いが何処へ導くのか。
とにかく今俺が言えるのは、
このままでは
いつまでもこのまま。
変わる方向は
見えてしまってるって事。
これ以上は何も得られない
与えられない。
一歩踏み外せば絶望と後悔
見た目よりも深い闇が見えている。
何かを悟ったこの寝顔には
今は、もう、
ただ見ているだけで
後悔に耐えられない。