toshimichanの日記

ブログの保管所

ウザくら

残された僅かな時間に

私はどれだけの

傷跡を残せるかな

 


足元に絡み着く

薄くて淡い色した

桜の花びらが

ミュールの隙間に

入り込んで

貴方に向いた足が

進まない

 


ここまでならば

睫毛が触れる程

近づきたいのに

いったい何枚の

花びらが

二人の間に舞っているの

 


伸ばした腕のその先に

小癪な笑顔が悔しくて

桜は厚い隔たりとなって

狂い舞う

 


なんでこんなに邪魔するの

去年の桜は

二人の間に

花びらの入る隙間は

なかったのに

 


そんな笑顔は今までに

一度だって見た事ない

そんなのは

もう

ひっぱたくしかないのに

視線を遮るウザい奴等が

ヒラヒラと笑ってる

大っ嫌いだよお前らなんか

 


どうして頬に花びらが

涙なんかにへばり着く

泣いてなんかいないのに

強がれない私を

惨めの淵に佇ませるか

 


遠ざかる後ろ姿が

涙で揺らいでピンク色

バカと吐き出す唇に

可愛い花びら容赦ないね

 


蹴り飛ばす幹のその先に

ちょこん一輪咲き誇る

孤独な花は逞しく

風に抗い揺れている

 


忘れる努力なんて

しないから

こいつらが

春に咲く度に

想いだして

怨み辛みをヒラヒラと

花の数だけ

口ずさむ

 


桜なんて

ウザくてウザくて

大嫌い。