toshimichanの日記

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みさえとチャエ

先ずは美紗絵の名前から

俺はみさえって呼んでたのは、

みさえが美紗絵の時だけだった。

その他の時の呼び名はチャエ。

美紗絵とチャエ。

俺は同時に、同時期に二人の女と

同じマンションで同棲してたのだ。

実に分かり難い入り方をしてしまった

様だ。

 


皆さんの中にはご存知の方も居ると

思いますが、

解離性人格障害

と、言う名の精神的な病。

いわゆる二重人格の事です。

だけど、テレビやドラマなどで

やっている二重人格は、

片方の記憶を片方が覚えていない。

ふと、気を失うような現象が起きて、

ふっと、違う人になってるって

パターンですよね。

片方は覚えていて、片方はその時間の

記憶がなくて、

私は何をしていたのだろう?不思議。

みたいなパターン。

しかも、二人の性格が裏と表で正反対。

 


まあ、当たらずとも遠からず。

美紗絵とチャエはちょっと違ってる

かな。

先ずは、お互いの記憶は共有している

事。

つまり、時系列は連続していて、

一人の中の記憶として残ってる。

ただ、性格や行動や言葉を片方が

コントロールできなくなっているだけ

で、覚えているんだね。

 


性格は正反対なのかと言うと、

全くの正反対ではなかった。

美紗絵は確かに性格はキツくて姉御肌。

仕切るタイプで美人に有りがちな

オラオラ系。

一方チャエは明るくお転婆でそこそこ

家庭的なのかな?

 


なので、前話に書いた様な、会社の

女子社員を束ねる美紗絵様と、

黙々と仕事をこなす無口なチャエが

混在していた訳です。

二人が同じ記憶を共有して共同して

計画し実行出来る社会性とでも言う

のかな?

 


二人は共同し合う事もあれば、反発す

る事も多かった。

まあ、どちらにしても始末が悪いのは

一緒なんですけどね。

 


二人共に俺は認めて貰えた。

認められてしまった、と言う方が

いいのかな?

共同作業で俺は彼女の彼氏にされて

しまった訳です。

美紗絵が根回しをして、チャエが

可愛いく告白して、美紗絵が逃げ場

を塞ぎチャエが穏やかに誘う。

みたいな連携プレー。

鼻の下を伸ばしたバカ男なんか

イチコロだったはず。

 


で、二人の誕生の話し。

幼い頃は父親が医院長の個人で経営

をしている比較的大きな病院で、

産まれ育ち、何も不自由なく育って

来たのだが、

父親の死で母娘の運命が一転してしま

う。

医者の母親は経営に困り、最終的には

医者と再婚して病院は立て直せたのだが

再婚相手の夫には、子供がいた。

チャエよりも年上の男の兄弟。

美人系の可愛い女の子だった彼女は

兄弟を慕ってしまったが為に、

 


現場は大きな病院。

子供の遊ぶ場所など幾らでもあったし

隠れる場所に不自由はなかった。

血の繋がらない女の子と思春期の男

二人は流れを止める術を知らずに

やりたい事をやり、したい事をした。

チャエは女の体を好き勝手に弄ばれ

て逃げ場を失い、精神を病んだ。

女の美紗絵がここで産まれたらしい

のだ。

 


美紗絵の持つ性格の中で最も特筆す

べき面は、嫉妬深さが半端なかった事。

ファミレスで女の店員さんと目を合わ

せて注文をするだけで怒っていた。

勿論、社内でも女の子と立ち話しなど

は言語道断。

すれ違った時の視線の動きをチェック

されたら大変で、顔は見られないし、

況してや胸なんか見てたのをしられたら

もう、愚痴ぐち愚痴ぐちと大変だった。

その応酬は体で償わなければならな

かった。

 


で、嫉妬深さの根元は、

チャエは兄が好きで、兄に沢山イタズラ

をされたかったのだが、

兄に取ってのチャエの体は、まだ幼く

弟が気に入ってるので、弟に譲って

いたらしいのだ。

チャエの憧れは打ち砕かれた。

兄は別の彼女を作り、四人で乱れた

セックスを繰り返していたのが、

チャエは兄に抱かれたいのに

目の前で別の女と濃厚で乱れた

セックスを見せ付けられ続ける

事が続いたらしいのだ。

女が乱れて、イケばイクほどチャエは

気が狂わんばかりの嫉妬に苛まれなが

ら、弟に犯されていた。

自分の大好きな男が他の女を愛してる

苦しみに耐えながらも、思春期の衰えを

知らない弟の果てしない性欲と好奇心を

受け止めていたのだった。

 


男が女に目移りする気持ちの根元は

性欲。

金玉に少しでも、作りかけの精子

残っていれば、男はどんな女にでも

その精子を入れたくなる。

だから、常に空っぽにして置かなく

ては、男は油断も隙もない。

これが美紗絵のコンセプトだった。