toshimichanの日記

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みさえとチャエ 2

そして、何よりも厄介だったのは、

美紗絵がチャエに嫉妬をする事

だった。

これが美紗絵と離別しなければなら

なかった理由なのだ。

 


えっと、ここまでは理解して頂けた

のだろうか?

美紗絵とチャエの一人二役的な展開。

実際に始めは演技だとしか思え

なかった。

ふざけてるんだとしか思えなかった。

 


だって美紗絵がそうしたんだもん。

なんて言われて、

美紗絵はお前だろ。

チャエに責任取らせるから。

いやいや、お前がチャエなんじゃん。

 


あのね、私達は二人なのね。

はぁー??????

私は医学部を出て研修も半分以上して

精神科の医師になろうとしたのは、

自分を確立したかったから。

 


いやいや、全くの真顔でクソ真面目に

何を説明し始めたのやら。

聞いていても、医学用語は分からないし、

二重人格の事は名前は知ってても

詳しくないし、

だって、付き合って下さいって言われて

付き合い始めただけで、

そらゃあ、これだけの女に言われて

断れる男なんて世の中には絶対に

いないし。

ここまでのめり込ませて置いて、

その告白はなんなのさ。

だって俺はもうみさえ無しじゃ

生きて行けやしないじゃん。

その、ふざけた演技にだって、

やっと、

慣れて来てた訳じゃないけど、

なんとか交わして受け流せるかな

って頑張っているのに、

今更、病気なんです。

ってさ。

 


先ず生い立ちで、

聞きたくない、恋人のセックスや

性癖の話し。

辛かったプレーや片想いの辛さ。

 


そこで、チャエが解離して二人に

なって、治したい一心で医者になろう

とした事。

病気を抱えたままでは医者にはなれ

ない事。

自分自身を診察出来ない事。

いつまでも、地元の神戸にいたので

は、泥沼から抜け出せないと気が付

いた事。

それを俺に聞かせて、説明して、

理解させようとしても、

パニックになるだけで、一ミリも

理解出来なかった。

 


美紗絵はチャエが俺とセックスを

するのがどうにも耐えられなかった

ので、セックスをする時は、

必ず俺は美紗絵とセックスをしていた。

だけど、嫉妬深い美紗絵はセックスを

禁じるだけでは収まらずに、できれば

話しもして欲しくないし、視界にすら

入って欲しくないと言う独占欲を

口にした。

しかし、同じ体を有する二人がそんな

事が出来る筈がなくて、

そこは同一人物同士で話し合いをして

貰い折衝案を決めさせた。

 

 

 

勿論だが、病院には何軒も通った。

何年も通った。

催眠療法も何種類も試した。

だけど、

冒頭にも書いた通りのレアケース。

記憶を共有し意識もハッキリした

状態での解離はあり得ないし、

何よりも、二人の人格そのものが

みさえである事は、どちらかを

処分する事は出来ないって事なのだ。

二人を融合させた、一人の人格が

みさえなのだ。

どちらも、俺の愛する大切な恋人。

 


しかしそれを嫉妬深い美紗絵が許せる

筈がなかった。

美紗絵はチャエを封じ様とする。

チャエも俺を失いたくはないので

抵抗する。

 


男と女、二人しか居ないのに

三角関係が成立したのだ。

間にいるのは俺・・・・・

なんだけど、

間ではない。

間は存在しないのだから。

強烈で激しく容赦の無いセックスを

する美紗絵。

対抗して、身を投げ出し、被虐的な

仕打ちを迫るチャエ。

どちらも、まともではない、普通とは

言えないセックス。

どちらも、造り物としか思えない見事な

裸体をしてる。

当たり前なのだが、

違いがあるから不思議なのだ。

性格が違えば、体も変わるんです。

味が違うんですよ。

まあ、やってる内容が全然違うから

見方が違うのは当たり前なんですけど、

同じ体には見えない。

 


同じ料理でも違う。

朝の化粧も、会社以外の時は全く違う。

服のセンスや好み。

お風呂の入り方、歩き方。

本当に二人なんです。

 

 

 

だから俺は、

限界でした。

二人とも好きなんです。

二人とも愛してました。

 


でもそれは、所詮は無理なんです。

二人にも良くないし、

俺にはもっと悪い影響があるのは

白だし

限界でした。