toshimichanの日記

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負けてるよ

あなたが好き。

私のこの気持ちは誰にも負けないよ。

 


その気持ちを比較する相手を誰も知らないからこそ、彼女はその言葉を真っ直ぐに俺に投げつけられたんだと思った。

一時の一途な感情から言えた言葉なのだろうとその時の俺は深く考えずに受け止めていたんだ。

その気持ちを言い表すのに愛していると言う言葉を選らばなかったのは、彼女が無意識にした忖度だったのかも知れない。

 


本当はもっと強い言葉を探していたのだろうけど、「誰にも」を選んでしまった時点で不倫と言う立場に甘んじている自覚が脳裏を過り、「愛している」が使えなくなってしまったのだろうと推測される。

 


彼女が好きだと言っている俺って男の本質は

いったい何で出来ているんだと思ってるんだろう。

そもそも、「優しい」って言う本質を持った性格なんか誰にも当てはまりはしないんだ。

 


優しさは、人が性格として持っているモノでもなければ、己の中にあるモノでもないんだ。

 


優しさとは、感じたり受け取ったりするモノで、自分以外の事象からの伝達感情でしかないんだ。

 


だから、「自分は優しいんだ。」

なんて思っている奴は、他人の評価を鵜呑みにして自惚れてる単細胞な奴なんだ。

 


俺を優しいと評価するのは彼女の勝手なんだが、そんな形のない「優しさ」を俺に感じたからと言って、俺の本質が優しい男だとは限らない。

 


もしも、俺にその「優しさ」を見い出したとするならば、

それは、俺の背景にある、家族、特には妻からの愛情が俺に注がれているからこその俺であり、家族との繋がりが有ってこその俺の在り方なんだろうと思う。

 


俺に優しさを感じ、それを俺の自身の本質なんだと勘違いをして好きになってくれているとしたならば、

「誰にも負けない。」どころか、

彼女は、俺すら見えていない偶像崇拝者でしかない。