toshimichanの日記

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暴力的美の笑顔

なんて美しく整った

 


笑顔なんだろうか。

 


綺麗に並んだ粒揃いの白い歯が、

 


まるで白磁の造り物の様に

 


並んでる。

 


その輝く白さに見事に調和する、

 


濃く鮮やかな深紅の口紅。

 


顔の中央にはツンと

 


誇り高き鼻筋が通り、

 


その始まりに結ばれる目頭には

 


潤いを纏った愁いのある翳りが、

 


瞳の輝きを飾っていた。

 


頬のラインは、

 


いたずらに細過ぎずに

 


ふくよかさを若干残した

 


頬骨からの柔らかな双曲線が

 


顎に続いていた。

 


この見事なまでの美しさは、

 


人の手による造形なのだろうか。

 


だとしても、

 


そのその造形美は、

 


余りにも自然で美し過ぎる。

 


正視する者の心の在り方が、

 


見透かれてしまう様な

 


澄んだ清らかさは

 


女神のそれに酷似するのでは

 


ないのだろうか。

 


口角が極自然に上がる

 


笑顔だけで、

 


見詰められた者の全身を

 


硬直させてしまう、

 


魔力にも似た魅力。

 


為す術を失い、

 


心が縛られる。

 


視線さえも外せずに

 


魂が昇華して

 


吸い取られて行くかの様な

 


安らぎなのか、脱力なのか。

 


はっきり言って、

 


この笑顔はヤバい。

 


身の危険さえ覚えてしまう

 


美の暴力だ。