toshimichanの日記

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過ち 精算

お願いだから、

泣いてくれ。

頼むから、

その無表情は止めてくれないか。

そんな感情のない無表情で、

こんな話しを聞かないでくれ。

俺が今、投げつけている言葉は、

そんな顔で受け止める

話しじゃない筈だ。

お願いだから泣いてくれ、

怒りを露に叫んでくれ、

そして、

構わず話しを遮ってくれ。

こんな身勝手な話しを最後まで、

そんな表情で、

黙って聞くなよ。

頼むから、

取り乱してくれないか。

この理不尽な言い分が、

間違いなのは、

語っている俺が、

一番解ってるんだ。

今俺は、

お前の心を無惨に貫き、

非情に切り刻み、

惨たらしく砕き、

葬ろうとしているんだ。

どうか、俺を止めてくれ。

怒りでもいい。

悲しみでもいい。

その心に沸き上がる

感情を隠さずに、

そのままぶつけてくれよ。

 


これは、二人の問題なんだ。

俺の自分勝手な言い分を

止められるのは、

お前しか居ないんだ。

お前の泣き声が、

叫び声が、恨む顔が、

俺を引き留めて、

裁いてくれる。

こんな男を戒めてくれるのは

今のお前が感じている筈の

感情の激しさなんだよ。

頼むから反撃してくれ。

そんな無表情で、

黙って居るなよ。

お前の心は、

今、何処に在るんだ。

 


まさか、

納得なんかして居ないんだろう?

語ってる俺自身が不条理な事を

言っているのを自覚しているのに、

お前が納得する筈がないんだ。

 


若さを返せでもいい。

青春を償えだって構わない。

二人で過ごした時間の全てを

葬ろうとしている、

こんな俺に

相応しい罵声を浴びせて、

罵ってくれよ。

 


本当は分かっているんだ。

お前がそんな態度を取ってる訳を

俺は知ってるよ。

その無表情が、

俺には一番堪えるのを

お前は知ってる。

ここで感情のままに

言い争いをして、

激しさをぶつけ合えば、

少しは気持ちも外に向けられて、

多少なりとも俺は逃げ場を

確保する事が出来る。

 


お前は良く知ってるよな。

こんなグズを、

どうしてそんなにも

理解しちゃったのかな?

 


そっか、そうだよな。

長いんだよな、

俺達は。

お前の計算も、

俺には良く解る。

多分、

それがお前の精一杯の

抵抗手段なんだよな。

それが、

俺には一番、

効果的な攻撃方法なのを

知ってるんだもんな。

そして、

また私の元に戻って来るって、

気持ちの何処かに

あるんだろうな。

 


ダメだな、俺達って。

どうしてこんなにも

理解し合えちまうんだろう。

こんな女、

捨てられやしないや。