toshimichanの日記

ブログの保管所

屍に立つ

静かな哀しみに縛られて、

身動きが出来ずに

吐き気を堪えている。

忘れるのではなく、

思い出の全てを受け入れて、

繰り返しトレースして、

哀しみ尽くす。

 


泣いて、泣いて、泣いて。

心が、涙が、時が、

枯れ果てるまで

うずくまり吐き散らかして

また泣いて。

 


それでも、尚も

解けぬ哀しみの呪縛からは

逃れられやしない。

 


ざっくりと切り裂かれた心は

押し当てた指の間から

感情と言う名の

真っ赤な血をドクドクと流し

失われて行くのは

純心を信じていた自分自身

 


ガリガリと床を引っ掻き

生爪が剥がれても

そんな痛みなんかでは

何も紛れはしやしない

枯れない涙

枯れない心

枯れない時間

 

 

 

乗り越えられぬ哀しみは

越えなければ良い

哀しみが、

いつしか土台となって、

固まって

自分の屍が足下に転がって

見える景色が視界に歪む。

 


傷痕を忘れられない、

醜い姿でも上を見れば、

そこには宙が広がり、

血反吐だらけの地には、

揺らいでも立ち上がるだけの

過去が支えてくれる筈。

 

 

 

哀しみの上で暮し、

苦しさの元で生きて行く。

朽ちた身体の上に立ち、

素知らぬ顔を覚えて、

作り笑顔を学んでも、

尚も引き摺り込まれる

底無しの闇。

 


かつて赤だった屍は、

どす黒い哀しみの砂粒に

風化して、

囚われの心は

長い長い時間を駈けて

沼と宙を生き抜いて行く

しかないんだ。