toshimichanの日記

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ただやりかったんだ

たった今、俺は彼女から愛されているんだと、怖いくらいに感じてしまっている。

嬉しくて、爪先から頭の天辺にまで沸き立つ様な鳥肌が駆け上がって来るのを感じている。

俺はこの昂りをどの様に記憶に留めて置くべきなのだろうか。
どんな色彩でどんな香りを添えて想い出としてこの胸に刻むべきなのだろうか。




出逢った頃の俺は、ただ単純に女に飢えていた。
愛情を求めていた分けではなく、温かな体温を感じられる柔らかな肉体を組み敷いて、ただ我夢者羅に喘ぐ女の中へぶちまけたかっただけだったんだ。

心にもないお世辞を並べたり、面倒なご機嫌取りや、お金の掛かる食事を共にしながらの心の駆け引きとかのプロセスなどは一切したくなかったんだ。

相手のパーソナルな部分などには全く関心を示さずに、欲しかった物は単純に肉体のみで、ある程度の年齢層で健康体ならば、極端に言ってしまえばガシガシと突っ込める穴さえあれば容姿などはどんな形をしていても良かった。

単純にプロの女性ならば、後腐れもなく、したい時にしたい事をしてくれるのだから、割り切れた肉体としては申し分はなかったのだが、
需要と供給と言った時間に縛られた料金が発生している空間の中で、自分の内から湧き出てくる剥き出しの欲望を、事後の精算に於いて、その代償として金銭を支払う行為に虚しさが勝ってしまって、後味が悪過ぎるのだ。

かと言って、何処の誰だかも分からない相手と、会っていきなりの即決でラブホへ直行する素人、いわゆる一般女性などいる分けもなく、逆にいたとしても、それに伴うリスクは計り知れないものがある。


世の中の常として、面倒臭いけれども踏まなくてはならない手続きを経なければ、横縞な欲情は果たせはしなかったんだ。


出会い系に頼ってしまうのは余りにも安直な手段だったのだが、己の目的を変に隠さずに求めている相手の条件をそのまま素直に表記した所、いわゆる割り切った関係を求めている女性と言うのは意外と多くて、どうせ誰もアクセスなどして来ないのだろうと高を括って諦め八割で待っていたのだが、驚愕の反響で、逆に俺の方が相手を選別できる立場にまでなってしまった。


待ち合わせをして、会って直ぐにラブホへ直行して、ただやり捲って別れるを、3~4人くらいはこなした一ヶ月後だった。

待ち合わせの場所に来た女性が、俺の顔を見た途端に、「実は2度目なんですけど、覚えていますか?」と尋ねて来たんだ。

お互いに全く素性を知らない者同士。
住んでいる住所は勿論、連絡先も名前も年齢も、顔さえ記憶に残らないセックスするだけの相手。

待ち合わせの場所と時間と目印だけを頼りに会って、その後のセックスの内容はお互いのノリ次第で、特に予定や終わりも決めずに、どちらかの気の済むまで貪り会って別れるだけだった。

「あっ、ごめんなさい。
俺は、出来るだけお相手の顔やスタイルとかの外見的な特徴とかは覚えないようにしているので、2度目と言われてしまっても『はい』としか言い様がないんです。」

いっても高が3~4人しか会っていないのだから、その相手の顔を覚えていないはずはなかった。
俺は一目見て、2回目に会った相手だと、その日にしたプレーの記憶を有りのまま具に思い出す事ができたのだった。

なぜ彼女をはっきりと記憶に残していたのかと言えば、それは、彼女が他の3人とは明らかに異質な性癖の持ち主で、始めて会う相手に対して、そんな事は要求はしないであろうプレーを懇願して来た女性だったからだった。

その行為には、そこに至るまでの力加減や彼女との駆け引きややり取り、細かな肉体とのやり取りが必要で、
どんな女性に対しても出来るものでもなく、素質のある女性だからと言って、強引に簡単にするべきモノでもなかった。

特に言葉での意思の疎通は必要ないけれど、する方もされる方も筋肉の弛緩に伴う呼吸を合わせなければ、される側のメリットが半減してしまう。

そう言った意味で、以前に彼女としたそのプレーは、彼女に取ってはリピートしたくなるほどの好感触を得たのだろうと、その時の乱れっぷりを思い出したのだった。






何かストーリー?物語り性のある、長い文章を書きたいなんて、ふと思い着いたのですが、思い着いたからって簡単に書ける分けもなく、ただたらたらとした長くてくどい説明文を羅列しているだけで、誰が何をどうするのか、起承転結など全く考えていない行き当たりばったりの単語を羅列するだけの自己満足に終始しています。

だがしかし、こんな無駄な作業をだらだらとこなしている自分が意外にも楽白く、嫌いではないと、はたと気付いてしまいまして、もしかしたら、これからこんなのばっかりになってしまうかも知れませんので悪しからず。と、ごめんなさい。