toshimichanの日記

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過ち C

私には居場所がなくて

生きていたくなかったけれど

かと言って死を選ぶ気には

なれなかった。

 


だけど、死ぬ事には

躊躇う未練も持っていなかった。

 


いつまで経っても

軽やかな心が手に入るわけでも

生き辛さがマシになるわけでも

なかったけど、

しつこく側に居るあなたは

誰にも言えなかった苦しさを

静かに共鳴してもらえる相手として

落ち着いてそこに居るのを

不自然に感じない、

という部分はとても大きかった。

 


一体何を手に入れれば

助かるのかわからない。

 


その部分をあなたは

答えてくれる分けでもなく、

見放す分けでもなかった。

 


1人じゃ生きていけない事を、

助けてって叫ぶ波動が

誰かを共振させてる事が、

感じ取れた。

 


たったそれだけで、

たかがそれだけなのに

こんなにも拓けるなんて。

 


ただ側に居て、

ただ黙って話しを聞いて、

何もしなかったあなたが

どうしてこんなにも、、、、

 

 

 

 


今では、ちゃんと死ぬ為の理由が

必要になってしまった。

あなたを納得させるだけの

心の強さが求められている。

 


許可がこれ程までに

重くのし掛かるなんて

あなたは側に居るだけなのに

私の何処を掴んで居るのかを

知りたかった。

 


支えになってなんていないのに

ただ側に居る。

 


言葉にしない呟きが、

ただ側に居るだけのあなたに

染み込んで行く。

 


その度毎にあなたの体温だけが

私に応えている事が感じ取れる。

 


何故なの?

何も言わない会話に

安堵すら覚えてる私は

何をして貰っているのか

何を受け止めているのか

 


手も触れず、

擦られた事もない。

 


声も満足に聞いてはいないのに

ただ側に居るだけのあなたに

救われている。

 


あなたは、

私に何をしたのだろう。

 


そんな事も理解出来ない私は、

助けてって言葉に出せる女に

なりたかった。

 


どうしたらいいか判らなかった。

 


あなたに頼ることは、

決してあなたに嫌われる行為では

なかったのに嫌われる事だと

思い込んでいた。

 


醜い自分を晒して、

助けてって言って、

嫌われることが恐かった。

 


素直になった私を、

私が認められなかった。

 


どんな風に自分が変わるのか

受け入れる自信などなかった。

 


分かって貰える呪縛に

怯えていた。

 


ただ側に居るだけの

優しさに支えられている事に

暖かさを感じ

それが、もしかして、、、

 


これが人の言う「心」なのかと

戸惑って、

「助けて」が掠れて雫れた。

 


それでも尚

あなたは相変わらず

ただ側に居るだけで、

触れては来なかった。

 


目の前のたった一人にさえ

語る言葉を失っているけど

自分を語る声を

取り戻したくなった。

 


私の何かを伝えなければ、

その先のあなたには

会えない気がした。

 


あなたから

それを受け取れるだけの

逃げ場を用意しなければ

私はあなたで満たされた揚げ句に

押し潰されてしまうのを

感じていた。

 


ただ側に居るだけのあなたに

私は、

生きる意味を貰った。