toshimichanの日記

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先日のデートの途中に、
何気なく立ち寄った
アウトドアーショップで、
どこからか見付けて来たのか、
彼女がバーベキュー用の串を持って、
にこにことしながら
俺の元に戻って来たのだった。

「ねえねえ、これこれ」
嬉しそうな笑顔だった。

俺は、まさかマンションのベランダで
バーベキューでもやりたいと
言い出すのではないのかと、
少し心配をしていた矢先。

「こんなのだったよね。
ほら、この前に観たAVで
使ってたヤツって」
楽しそうに、
明るい笑顔を向けながら
持っている長めの平串を
くるくると小さく回しながら
言い出したのだった。

そう、数日前に海外の
過激なSMサイトを二人で見ていた時に、
こんな金属製の串で乳房を真横に
貫くと言う残忍なプレーを
観ていたのだった。

そう言えば、あの時の彼女は、
「あれ、凄いね」
「でも意外と痛くは無さそうだよね」
「今度やってみようよ」とか
言っていた事を思い出した。

まるで、欲しかったおもちゃでも
見付けたかの様な、
嬉しそうな顔をして、
彼女は手にした串を
自分の乳房の膨らみに
刺すような仕草をするのだった。

この二人の、そんな光景は端から見たら、
どう見てもバーベキューへ行く
計画中の恋人同士にしか
見えてないのだろうと思った。

しかしながら、
実際には、彼女が自分の体を
傷付けて貰う為の凶器を
選んでいるだなんて、
一体誰が想像出来るのだろうか。








左手で、
強く鷲掴みにした指の間からは、
行き場をなくした柔らかい肉が
弾けそうにはみ出している。

たいして鋭くもない、
ステンレスのバーベキュー串は
張りつめて指間から盛り上がった
乳房の皮膚を突き破るのには
不向きだったのだろう。

利き腕の右手が少し震えるくらいの
力を込めなくては
突き刺さりはしなかった。

丸く盛り上がった肉に
先端がめり込んで窪んで行く。

顔を背け、握り潰されている
自分の乳房から目を逸らして
声を詰まらせていた。

皮膚を突き破れずに、
窪みに沈み込んで行く串が
押し込む力に負け始めて
歪んでしまっている。

このままでは、串が曲がってしまう。

そう思った俺は、
単純に押すだけの動きに、
グリグリと捻るような回転を加えた。

ほんの一瞬、串を握る指先に、
ブチッと反発が軽くなる感触が伝わった。

次の瞬間に串が少し軽くなる。


やっと柔らかい乳房の皮膚を
突き破れた瞬間だった。


瞬間的に息を吸い込み、
悲鳴を飲み込んだ彼女が冷静に、
俺の顔を覗き込むように
視線を合わせて掠れた声で、
「あっ、刺さった。」と呟いた。

どうやら、
無理にでも笑顔を作ろうと
努力をしている様だったが、
流石に、これだけの太さの串が
乳房の皮膚を突き破ったのだから、
その痛みには抗えなかったのだろう。

不自然に引き吊った口元が
震えているのが分かった。

「続けるよ」
コクりと頷きを確認して、
視線を合わせる。

彼女の瞳の奥に読み取れない
決意が光っている。

掴み直した手の平に、
柔らかく絡み着く様に密着する乳房。

ほんの少し先端を飲み込んだままの
傷口からは、
一筋の鮮血が流れ出していた。

捻る様に、こじる様に串を押し込むと、
肉が膨らみ掴んでいる手の平に
反発してくのと同時に
白い柔らかな皮膚が串に絡み着いて
纏わり付いて来る。

グリッと力を籠めると
ぐぐっと串がめり込んで、
その度ごとに手の平の反発が軽くなる。

親指と人差し指に挟まれた乳房の肉が、
硬い明らかな異物感を捉えていた。

確実に彼女の乳房に、
バーベキュー用の串が
突き刺さって行くのが判った。

その指先に更に力を加えると
グニャリとした柔らかさの中に指が沈む。

グリッと押し込む度に、
悲痛な叫びを噛み殺しながら
俺の顔を凝視をしている彼女。

時折、唇を寄せてキスをせがむ様な
素振りをするのだが、
握り締めた乳房を捻り上げれば
その頭は後ろに退け反り呻き声を
上げて諦めるのだった。

左手の指先が乳線の塊を捉える。

コリコリとしたそのシコリの様な
塊を目掛けて串をグリグリと挿し進める。

硬い金属がふわふわの柔らかい肉を
切り裂きながら、押し退けながら
進んで行く様が、
リアルに指先に伝わって来る。


俺はいったい何をやっているのだろうか。
愛している筈の彼女の、
俺の一番好きな体の部分。

触り易い体の位置にあり、
目につく存在感をいつも主張して、
何時でも、俺に「触りなさい」と
言わんばかりに張り出している。

暇さえあれば、常に手を置き、
その柔らかさと触り心地を楽しみ、
癒されている場所なのに。

どうしてこんなに惨たらしい事が
出来てしまうのか、
自分でも理解がし難かった。



先端が乳線のシコリに達した様だった。

串を押すとシコリを抑えている指先に
シンクロする動きが伝わって来る。

と同時に、
その動きに敏感に反応して彼女の
表情が歪むのだった。

触り慣れた柔らかい彼女の乳房に、
俺の左手の五本指が、
力任せにめり込んでいる。

グニャリと歪み、
パンパンに張り詰めた皮膚が
艶めいている。

無惨にも逃げ場のない、
ひしゃげた乳房が憐れだった。

グイッと串を押し込むと、
グリッと逃げる乳線。

頭が退け反り、
首の頸動脈が浮き上がり、
低い押し潰された呻き声が喉の奥から
天に向かって吐き出される。

更に突き立てる様に、
容赦なく力を加えると、
意外にあっさりと乳線のシコリが
突き破れた様だった。

左の指先が捕らえていたシコリの
ほぼ中央を硬い串が
突き抜けているのを確認出来るのだった。

「凄い、凄く痛いよ」
「分かる?ねえ、分かってよ」
「嬉しいのね、堪らなく嬉しくて、
嬉しさが我慢できないよ」
震える唇から掠れた声が零れ落ちて行く。

額からは、
痛みを堪えて出た脂汗なのだろう、
粒を結んで流れ落ちようとしていた。

その下の、
真っ直ぐに俺を見詰める瞳は
溢れ出した涙で潤んでいる。

なんと言う表情なのだろうか。

総体的には幸せそうに見えるのだが、
痛みを堪えた疲れが滲み、
追い詰められた哀しさが混じり、
期待を抱く切なさが込められているのだ。

彼女のこんな表情は、
こんな特殊な状況下でしか
見る事の出来ない、
特別で滅多に目にする事の出来ない、
複雑化した感情の現れだった。

俺は口付けをせずには居られなくなった。

愛おしく可愛い従順な彼女。

幾重にも重ねた感情を現した表情は
妖艶と幼さの相反する女の性を
併せ持った、
この瞬間にしか表れない
奇跡の表情だった。