toshimichanの日記

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楽しい仕事

好きな仕事に就く。

新卒者の皆さんは、そんな夢を抱いて会社を決めて、面接や試験を受けるのでしょうね。

自分の将来を描いて社会に旅立つ。

若さっていいですよねぇ。

染々としちゃいます。

 


かくゆう私も新卒の頃は、自分のやりたい仕事、好きな設計の仕事に就いたのでした。

 


分野は機械設計。

技術設計部機械設計一課。

 


最初はまるっきりの素人。

そりゃ、確かに機械工学科なんて言う所を出てますよ。

基本の基本、初歩の初歩は学校で教わりましたけど、

お金を頂いて工場の中で実稼働する様な機械なんぞはいきなりは作れません。

先ずは、図面の描き方から始まります。

会社には会社の規定に沿った図面があります。

その基本を覚えなければはりませんでした。

と、山の様な種類の標準部品。

ISOやJIS規格を覚える。

更には、日々開発される原材料、マテリアルを常に頭の中に更新し続けていなければなりません。

 


最初は先輩や上司の助手として、バカだのアホだの言われながら勉強して学ぶしかありません。

それでも3~5年。

機械設計のまずい所は、範囲が広い事。

熱力学や材料力学、水力学、空力学

電子制御と色んな分野が絡みまくってぐちゃぐちゃのごっちゃごちゃ。

 


なんとか一人立ちして、やっと仕事を任せて貰って、苦労して出来上がった自分の考えで造られた機械が稼働する瞬間は鳥肌ものでした。

 

 

 

が、それもつかの間。

実力が着いて来ると仕事を任されるようになる。

頼られる。

後輩の指導や頓挫した案件。

納期の迫った仕事。

無理難題の嘘の様な機械。

雲を掴む様な話しから、

現実的な実働する機械を

想像して現物化する。

 


客先に出向いての打ち合わせの、

初顔合わせが納期延期の謝罪から

仕事が始まる事などは

しょっちゅう。

後輩のミスから、大規模なラインが

停止しただの、

寝てる時間は愚か、食事をする

時間やシャワーを浴びる時間が

取れない。

社内泊は当たり前。

タイムカードはぐっちゃぐちゃで

総務部経理課から設計の方々は

カードを打刻しないで下さいとの

クレームが入る始末。

 


好きで、やりたくて目指した

機械設計の仕事は人種差別された

アパルトヘイトな部署の不潔で

不健康で薄汚れた泥沼な

職場でしかなかった。

 


今の時代は、絶対にそんな事は

ないのだろうけれど、

だけど、いくら改善され様とも

求められているスキルには

それ程の変化が起きているとは

思えない様な気がする。

 


つまりは、夢を描いて飛び込む

仕事場は、夢の様な素敵な

仕事であって欲しいなって

願望なのですよ。