toshimichanの日記

ブログの保管所

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

とどけ

俺の両肩を床に押し付ける様に、彼女の両腕が押さえ込んでいた。 上で跨がっている彼女の中にいる俺は、かれこれ10分前に一度果ててしまっていたんだ。 西側のビルとビルの間に、未だ衰えを見せない太陽がギラギラとした暑い陽射しを投げ掛け、彼女の長い…

サキュバス

マンションの入り口までは、色々な物事を考えていた様な気もしていたし、或いは、これから何をするのか、俺はどうして拉致られているのか等は全く何一つ考えずにすたすたと引っ張られて来てしまった様な気もしていた。 入り口の前に到着してみたら、腰を後ろ…

マカロン的な幸せ

居間の方から娘と家内のやかましい話し声が聞こえている。 居間と俺のいる部屋の間には、4畳半の寝室を隔てているのに、二人の笑い声はきゃっきゃきゃっきゃと俺の耳にまで届いていた。 ボンヤリとなんだか幸せなんだなぁとしみじみと思いながら、 夜間に録…

ナウなヤングの

他人の怒りや感情の高ぶりを感じ取れない。 他人が怒っている事に対して自分に向けられている感情や危機感を読み取ろうとしない。 学校内で上級生を敬わなかったり、部活の先輩を見習おうとしない。 会社の先輩や上司から仕事を教えて貰っている身の上なのに…

美紗絵との出会い

はっきり言って、めんどくさいです。 特に意味もなくストーリーもありません。 ふと思い出した過去の自分の記憶を繋ぎ合わせて、ただ長いだけの駄文にした自分史ですので、うかつに読んでしまうと不快に感じるかも知れませんが、責任は取れませんので宜しく…

お盆休み

こんな世の中(コロナ騒ぎ)になる前は、13日の午前中には親戚一同の集合が終えて、昼前にお坊さんが訪れて来てくれて、仏壇の前でお経を上げて貰いながら全員が鎮座してお線香を上げて、 その後にみんなで昼食を食べながら御歓談。 お坊さんは食事を終えた…

結局は羨ましいんだ

妊娠を経て出産をするってのは、女性の持っている本来の特権だよね。 あっ、それを成し得ない女性を差別や軽蔑してる積もりはないんだよ。 これはあくまでも一般論ではなくて、 馬鹿な奴が考えなしに書いている戯れ事だから、偏見野郎と罵って頂いても結構で…

空き缶

道端に転がっている空き缶を蹴る様に、 俺は投げやりに「さよなら」と放った。 けたたましく カランカランとアスファルトの上を 飛び跳ねながら、 空き缶は 俺から遠ざかって行く筈だった。 なんの未練もなく、 大した思い出すら残さずに 去り際の一瞬に 幾…

昔の趣味

24色のパステルで そろそろ 草影で鳴き出した 虫の音色を背景に 夏の夜空の 朧気な月を描こうと 思いたった。 やっと熱気が鎮まり 刺々しさが失せた 草間を抜ける涼風を 感じながら 開いた白紙に 感じるがままの色を 走らせていた。 「絶好に邪魔はしない…

第7波

貰原中央総合病院では今、第7波と呼ばれる流行り病に掛かった患者がわんさかと押し寄せて来ていた。 病床数8000を越えるマンモス総合病院と言えど、内科に割り振られた病床の殆んどは、この流行り病の患者に埋め尽くされてしまい、残りは僅かになってし…

ただやりかったんだ

たった今、俺は彼女から愛されているんだと、怖いくらいに感じてしまっている。 嬉しくて、爪先から頭の天辺にまで沸き立つ様な鳥肌が駆け上がって来るのを感じている。 俺はこの昂りをどの様に記憶に留めて置くべきなのだろうか。 どんな色彩でどんな香りを…

駄文、酷暑

あの日も、こんな死にそうなくらいにドチャクソ暑い夏の休日だった。 寂れた漁村の海岸通りをかげろうに揺れる逃げ水を追い掛けながら、4人でふらふらと歩き続けてた。 こんな暑い日には海水浴がしたかったけど、時期的にまだ海開きはしていなくて、しかた…