toshimichanの日記

ブログの保管所

2022-01-01から1年間の記事一覧

淫獣

丁度いい塩梅に酔っ払っている彼女が堪らなく大好きなんだ。 果てしなく淫乱に、剥き出しの性癖をタガが外れたように際限なく吐露をし続けて絡み着いてくる。 普段使いの、ちょっと内気で、ともすると清楚系にさえ分類されるような淑やかさからは、とても想…

金がモノを言う

ウォールナットの一枚板でできたカウンターテーブルの向こう側に、ちょい足し料理を追加できるように、ちょっと小ぶりのキッチンが設えて(しつらえて)ある。 広さ的には、一人暮らし用の広めのアパートに備え付けてあるキッチンと同程度の、普段使いでも充分…

意味はありません

大切な人を大切にするのは、簡単な様でそれに徹する事は中々できるものではない。 己を愛す様に大切な人を大切に扱い続ける。 この難しさとは、「大切な人」が特殊な位置関係にあるからに他ならない。 自分を大切にする事に関して、日頃自分では特に気を使っ…

Desire

常にくっついて 寄り添っていて欲しのね。 ずっと 見つめ合っていたいし、 なんでもして上げたいし 何だって 許してしまいそうだよ。 いつも あれを触っていたいし、 私のも触られていたい。 いつまでも 貴方を感じていたいし、 貴方に酔っていたいのね。 し…

ねぇってば

暑く湿っぽい夏風がカーテンを揺らしながら吹き込んでいた。 寝転んでいた顔に降り注ぐ、途切れ途切れの陽射しが眩しくて、片手で目蓋を覆い隠さずにはいられなかった。 「ねぇってばっ!」 退屈な時間をもて余した彼女が、俺の真横で少し不満化な声を掛けて…

日々是平穏

そろそろ家を建て替えようかなぁ~。 なんて、漠然と緩やかに思考を巡らせている今日この頃。 先月の中頃に草刈機でキレイサッパリと刈ったはずの夏草が、可愛いらしい白やピンクの花を咲かせながら風に靡いて、その合間を野良猫さんが楽しげに走り回ったり…

その10分間

その涙の訳を俺は聞けない。 聞いてはいけないんだ。 もしも、 この空気感を読み取れずに 安易に尋ねてしまったら 俺は、 ここには居られなくなってしまう 気がしたんだ。 10分後の俺は、 君の隣に座り、 肩を抱きながら 慰めていられるのだろうか。 だっ…

苺月

夜空で満つる月より 降り注ぎし明光 あからさまに照らされし 目映き白さを誇る柔肌の双曲線 その中央に 闇を排除せしめた 双葉の花びらふた枚(ひら) その合わせより湧き出したる 紅蜜の血潮 筋となり流れ出る 真紅の赤を滲ませし女陰は 正に苺の如き艶を放ち…

なんでもない昼下がり

明け放った窓から 5月の乾いた風が吹き込んでいた。 オレンジ色を基調にした 明るく暖か味のある 色彩のカーテンが フワリと風を孕み、 途切れ途切れの陽射しを 寝転んでいる彼女の寝顔に 輝きを届けていた。 閉じた瞼をくすぐるように 前髪がユラユラと揺…

取り説

自分のトリセツを書いてみよう。 某noteと言うサイト内の極一部分の方々の間で、今流行っている、表題にある自分の取り扱い説明書なるもののフォーマットに添って、安易に書いてみた。 目次 • 「強み」 • 「集団」 • 「コミュニケーション」 • 「欲」 • 「テ…

コインランドリー

同棲初日の夕方。 引っ越しの荷解きが 一段落着いたので、 アパートから歩いて 5分足らずの銭湯まで ランドリーバッグをぶら下げて 二人手を繋いで歩いて来た。 銭湯の直ぐ隣には コインランドリーがある。 「私は一時間近く掛かるから」 と言うので 彼女に…

投稿?

このサイトやあっちのサイトと幾つかの投稿サイトに登録をして置きながら、ここ数ヶ月間は全くと言っていいほど何も書いていない。 登録してあるサイトが幾つもあるために、「暇潰し」と言ってしまっては作者様の御歴々には大変失礼に当たりますし、お怒りを…

丑三つ時

午前2時。 寄り掛かっている背後の ベッドから 規則正しく繰り返す寝息が 夜更けのしぃーんとした 微かな耳鳴りのような閑けさを 呑み込んで 心の奥底へと 直接送り込まれて来る ふつふつとした 正体の知れない安堵感の中で ゆっくりとした時間が流れている…

おデート

ねぇ、・・・・・ 今日は、・・・・・ 手を繋いで歩くって・・・・・ 恐る恐る差し出した左手が彼女の目の前で、戸惑いながら握手をする相手を探していた。 長い長い3秒の間に、彼女の表情が見る見る内に変化して行くドラマが、目の前で繰り広げられていた…

竹の子の季節

随分と長い間、投稿と言うか、文章を書くと言う事から遠ざかっていました。 別に体調を崩したとか、災難にあった分けではなく、なんとなく気持ちが言葉にならないような、春先にありがちなぼんやりとした気分が持続してまして。 それに付け加えて、ここ2ヶ…

書いた物

「誰か」に向けて書いている分けでもなければ、「みんな」に向けて書いている分けでもないんだ。 そう、俺は基本的に不特定多数の皆さんに読んで貰おうとはしていないで書いてしまっている。 自問自答?と言う分けでもない様な気もするし、自分へ向けてのメ…

女の怖さ

最初に女の恐さを知ったのは、中学一年の夏だった。 小学時代の同級生に告白されて、断った。 小学生の頃は仲良く親しかった友達だったが、顔はお世辞にも可愛いくはなく、いわゆるブスと呼ばれる部類に属していた。 俺に取っての彼女の存在はあくまで、同じ…

鞭の行方

振り下ろした鞭が的確に 両脚の中央の柔らかい肉に ヒットする。 重く鈍い音が響くと同時に 耳を裂く叫び声、飛び散る愛液 丸まる女体。 両手で秘部を押さえ 床を転げ回り痛みを受け止め、 味わっている。 激痛に歪んでいた表情が 次第にとろけて、 俺の顔に…

サディスト

昂ってしまっている彼女の性欲を 修めるのは、並大抵の仕事では 済まない。 和物のシットリとした縄や鞭の女優に 配慮された手加減が伺えるSMとは 違う、ガチで痛め付ける残虐な拷問に 苦しみ悶える女の恍惚した表情や姿に 自らの躰をラップさせてしまってい…

ランウェイ

真っ白なブラウスに ふわりとした、 長いフレアースカートを履いて、 なぜにテレビの前に立ちはだかる? どけっ!見えない! 指先で少しずつ、 スカートを摘まみ上げて、 横を向く。 テレビの音が空しく流れる前で、 始まった、俺への挑発。 膝が見え、太股…

鞭と理性

優しさと理性を粉々に打ち砕く、 美しく乱れる肢体。 妖艶に悩ましく イキ狂う痙攣の嵐。 激痛にもがいているのか、 快楽に酔いしれているのか、 もはや俺にはどうでも良い。 俺の使い馴れた躰が、 ただひたすらに、 壊したい傷付けたい。 そうする事で、 何…

元気の元

女は抱かれ続けていなければ、 その真価を現す事ができない。 身のこなしや歩き方にも、 日常の抱かれ方の仕上がりが 表れる気がする。 抱かれている女の所作には 色気が纏われている。 夜に磨かれている女は 昼間にその輝きを醸し出す。 しかも、夜の満足度…

魑魅魍魎

こんな男になりたかった訳ではない。 さりとて、大きな岐路に立たされて迷った覚えもない。 選ぶして選んだ道を辿って歩いて来たら、こんな男に成り下がってしまっていた。 何処でどんな選択を大きく間違った訳でもなく、幾つもの小さな岐路を少しずつ歪めて…

沈黙

長い沈黙が二人の間に、 薄い氷の皮膜を 作ってしまっていた。 僅かな言い訳を 投げ掛けたとしても、 その薄い氷を砕くだけの 語彙力を持たせる事など 出来はしない。 だけど、 言わなければ、 分かっては貰えない。 言葉にしなければ、 何も伝わらない。 言…

10分間

その涙の訳を俺は聞けない。 聞いてはいけない、 もしも、聞かされたら 俺は、ここには居られなくなる。 10分後の俺は、 君の肩を抱いて隣に座って 慰めているんだろうか。 だって先に君が言い出したんだ 昨日の出来事 食事の仕方が汚いってさ、 やる事な…

沈黙

長い沈黙が二人の間に、 薄い氷の皮膜を 作ってしまっていた。 僅かな言い訳を 投げ掛けたとしても、 その薄い氷を砕くだけの 語彙力を持たせる事など 出来はしない。 だけど、 言わなければ、 分かっては貰えない。 言葉にしなければ、 何も伝わらない。 言…

別れの言葉選び

自分を許せなくて、 握り締めた拳を振りかざす。 どんなに言い訳並べても、 自身を納得させられない。 選んで吐いていた言葉の筈が、 自分に酔って調子に乗って、 鋭さを増して纏って刺して、 返り血を浴びるまで、 何故気付かずに 刺し続けてしまったのか。…

LINEの女

リビングの隅っこで 私は独りぼっちで縮こまり、 淋しくて淋しくて 泣いてます。 貴方の匂いが残るシャツを着て、 貴方の座ってた座布団の上で、 貴方がこの部屋に確かに居た証に 囲まれながら、泣いています。 今日も俺が、 解消しなければならない 我が儘…

悪企み

咥えたたばこに サッとライターの火が灯る。 テーブルにスッと灰皿が置かれる。 グラスの雫を丁寧に細やかに、 気遣って拭う。 ソファーの直ぐ横に座って 膝に手を置くのは、 止めてくんないかな。 なんだか、 金を取られそうじゃんか。 てかさ 俺の振り込ま…

虫の季節

ミンミン蝉ってどうして あんなやけくそに鳴くんだろう 蜩はなぜ悲しそうに鳴くの 夏の景色を彩る蝉達の音色に 混じって もう赤とんぼが飛んでいた 人の暮しが歪んでも 虫達は確実に季節の移ろいの中に 生きている 俺の心情なんかには全く 関係なく彼らは自…