toshimichanの日記

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2021-07-20から1日間の記事一覧

このライン

単なる文字なのに 直接話し掛けられている様な 響きがある。 言葉が声になって 心の中を温める。 伝えられる気持ちは 一服のコーヒーを前に 余りにも 染々とさせる。

これで、

瞼を閉じてその声に耳を傾ける。 速まる鼓動に掻き消されたさよならは 携帯の奥底にゆっくりと沈み 静寂が訪れる。 やっと絞り出したかすれた声で ただ一言 うん と応えるしかなかった。 瞳の奥の走馬灯は全て笑顔なのに 震える指先は何も躊躇わずに 画面を…

はずい

一際大きな木漏れ日が スポットライトの様に彼女を照らす。 眩し過ぎる笑顔の可愛いらしさ。 人通りの多い井の頭公園で 恥ずかしげもなく 跳ねながら手を振る無邪気さは まるで園児の様だ。

痛くないんだ!

どうしてなんだ? 不思議だった。 悔しかった。 こんなにも愛していて 凄く大切で こんなにも愛されているのに 俺のお腹は痛くならなかった。 なんなんだろう? 悲しいや寂しい 怒ってるや楽しい時には 手に取る様に共有出来るのに。 一緒に眠り、一緒に起き…

こんな男のどこが、、、

自信など微塵もない。 見た目は十段階評価をすれば、 恐らく三か二程度の醜男。 一と言わない所は、 ギリプライドって事で許して欲しい。 性格も自分て言うのも なんなんですが、優しさは三か四。 口は悪い方だと思うし、 時々、 心ない言葉で人を 傷付けた…

なのに涙

いつまでも治らない 無味無臭、無色透明で 空白のまま止まる時間。 手足も瞼も呼吸さえも 静止した真っ白闇。 光が凍り着いて はらはらと剥がれ、 滲み出る涙だけが 唯一動の抗い。 ここはいったい 何次元の世界線 なんだろう。 俺はいったい どこに 迷い込…

奇跡の声

そこだけにスポットライトが 当たっていた。 土曜日の昼下り、 人混みで混雑してた横浜駅の 地下街で空耳だと思った。 と言うよりも、 全くの空耳だった。 此だけの喧騒の中で、 俺の名前を呼ぶ声が 聞こえて来たのだ。 しかも、 数秒前に降りて来た 背後の…

マナー違反です。

それを始める前には、 キッチリと化粧は 落として置いて下さい。 特に口紅。 それと、 ゴテゴテの指環とイヤリングも 外して下さい。 帰宅して、 ドアを閉めた途端。 「お帰りなさい」の挨拶もなしに、 キスすらもしないで、 いきなり膝間付いて、 チャック…

窓辺の惨劇

誰を思い出してるの? 窓硝子に映る背後の笑顔。 腰に廻される手、 肩に乗る顎。 誤魔化さないで。 応えてもいいんだけれど、 どうせ見透かされてるんだから、 男らしく強がらせてよ。 二人の顔が並んで映る。 夜景の向こうにそびえる スカイツリー 忘れなく…

抱き締め力

ある女性のツィートを読んでて、 ふと、彼女を抱き締める力加減について考えてしまった事がある。 ハグの仕方って言うか、 彼女の抱き締め方って、誰に教えて 貰った分けではないので自分なりに 勝手に解釈をしてた。 それが正解なのかは別にして、 彼女を抱…

対糸  3

唇の鮮やかな赤さを見て 心の心拍数が跳ね上がった 上目遣いに誘われて 気持ちの血圧が一気に上昇した なんだ俺って病弱なんだ 無抵抗だしチョロ過ぎる 不健康な恋心は 手厚い看護で 更に悪化するし 患部が固く硬直してくる 真っ赤な唇の治療で あっさりと殺…

対糸(ツイート) 2

色々な約束を守れる小指を 持たなければ 信頼は得られない 色々な望みを読み解ける 話術を操れなくては 叶えられない 色々な場数を 踏んでなければ 先回りはできない 色々な挫折に 屈していなければ 痛みを理解できない なに一つ出来なくても 寄り添う気持ち…

対糸(ツイート) 1

幾つもの 愛してると言う声が聞こえた いつ言われたのだろう 何処で言われたのだろう 誰から言われたのだろう どうして言われたのだろう 何故そんな事が言えるのだろう こんな薄汚い俺の耳に そんな言葉は余りにも 惨過ぎる 有りのままの姿を晒して 素の自分…

花筏

前もって言って置きますが、 文体がめちゃくちゃで ストーリーも、 傷だらけのレコードの様に ぶっつんぶっつんと飛びます。 安定しない男心の不安定感を 垣間見たくはない方は、 イラっとしますので ご遠慮下さい。 序章 女からの相談事に対しては、 解決方…

とあるおばさん 3

俺は、一度好きになった女は、 滅多に嫌いにはならない。 一度、愛したら、 その心や気持ち、内面を 好きになっちゃうから 外見が気にならなくなるのかな。 だって、愛してる人が、 もしも、万が一、 交通事故や病気で 変わり果てた姿に なったとしても、 愛…

とあるおばさん 2

「ねぇ、良かったらで良いんだけどね、 本当に、嫌だったら断っていいんだから ね、こんなになっちゃった女になんか、 なんの価値もないのは解ってるから」 卑下にしか聞こえなかった言い訳に、 妙に腹が立った。 昔とは言え、自分の彼女だった女が、 誰にでも…

とあるおばさん 1

もう数年前の話しです。 会社の用事で、会社近くの銀行に 行った時の事。 窓口で手続きをして貰って居る間の 待ち時間に、3~4人掛けの椅子に 座っていると、 一人分を空けない程度の間隔に 一人の、いかにも場末の飲み屋に 居そうなおばさんが腰掛けたのだ…

だって、バカだもん 3

俺は彼女と別れた。 その日を境に、一切の連絡を取らなくなってしまった。 その日の午後は、やけに夕陽が眩しくて田舎の寂れた駅舎の向こうには、果てしない畑が広がり、遥か遠くの山々の谷間に、まだ茜にも染まり始めていない太陽が、俺を嘲り笑うかの様に…

だって、バカだもん 2

ほんの少しの勉強で、俺はアッと言う間に学年の上位の成績になり、いつの間にか2位3位になっていた。 とは言うものの、なんせバカばっかりのグズ高校。 普通の高校と比べれば、下の下ランクでしかない。 偏差値が幾つなのかも分からない始末。 大体偏差値…

だって、バカだもん 1

そうか、そうなんだと 今更ながらに気が付いた。 このブログには、 皆様はエッセイを書いている。 こんな事に今更になって 気が付くなんて、 なんて間抜けなんだろうかと 我ながらにして自分の愚かさに 驚いてたりする。 文章を書く事に苦労をしたのは、 大…

胡蝶蘭

何故、 こんなにも苦しいのか? ただ寝顔を 見ているだけなのに。 何故、こんなにも 狂おしいのか? 安らかな寝息が 聞こえているだけで。 どうして、 これ程までも 愛されてしまったのか? どうして、 こんな事が出来るほど 夢中になれるのだろう。 いった…

あの娘は、

あの子は泣かないかも知れない。 心が凍り付いて、 泣けなくなるかも知れない。 逆に、俺が泣くかも知れない。 心が無くなって、何も感じずに、 無表情のまま ただ涙だけを垂れ流すのかも 知れない。

おい、月よ。

闇を裂く鋭さを持たない ぼやけた月が群雲に 追い立てられて 東の隅っこで泣きべそを かいている。 そこがお前の居場所なのか。 惨めだよな。 そんな姿でも 俺を笑う積もりなのか。 お前には そんなに俺が 惨めで情けない奴に 見えるのか。 そんなに無様に …

早苗

いつもと違う筆圧の高い丸文字が、 丁寧に並んでいた。 夕暮れの茜色が射し込む窓際の 机上には、何枚かの便箋だけが 重なり、 ムッとした熱気で部屋全体が 揺らいでいるように見えた。 視線を便箋に落とすと、 見慣れたはずの丸文字は、 硬い表情を隠しきれ…

女優の愛人

元々、それ程明るい人柄ではなかった筈の彼女。 俺と出逢うまでは、例えば小中高の卒業アルバムを見てもオカッパ頭の俯き加減で笑っている写真が殆んど写っていない、可なり暗めな女の子。 分厚い卒アルなのに、数々のイベントや思い出が沢山残されている卒…

釣り師

釣り針も付けずに磯竿を立てる 何も考えずに、ただひたすら ぼーっと過ごす磯釣り師 BGMは岩に砕ける波の音 うねる海面に心が 深く静かに沈んで行く 冷たく、暗く、漂う心 何も見えず、 何も聞こえ無くなった時 愚かさも酷さも何もかも 全てを封じて心が閉じ…

たけど独り言

もう一人の俺が言っている お前のせいじゃない、と 幾多の分岐点はあったけど そのどれもが、二択ではなく 決まっていた岐路だったんだと しかも、その全てが正解だったと そうするしかなかったんだと それしか選べなかったんだと お前は常に正しく、 当たり…

ノーモーション

ありのままの恋心を 素直に真っ直ぐに 投げつけられた。 余りにも突然に なんのモーションもなく いきなりの全力投球だった。 身動きが取れずに 剥き出しの裸の心が、 直球のストレートを まともに食らってしまった。 両手を構えている余裕など 全くなかった…

負のスパイラル

もうこれ以上 続けてはいけないんだと思う。 俺は、お前と別れようと思う。 共に破滅と言う名の 冷たい沼の中で、 二人が二人だけに なってしまうから。 お前だけの俺ではないから。 俺一人でお前を抱え切れないから。 お前の望みには、 応えられないから。 …

IWペーパー

IWハーパーのボトルが 殆ど減らない夜に 浅く座ったソファーで俯いて 深いため息が一つこぼれ落ちた 短いプリーツスカートから スラリと伸びた綺麗な素足が ため息を軽やかに踏み潰して 鼻唄と共に離れて行く。 ロックの酒がこんなに苦いなんて いったい何年…